小生の過去の話【夢野幻太郎】

神社 ページ29

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目的地の神社に着いた。









私はずっと彼女の手を握っていた。









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無意識に。









「夢野君…」









幻「…！」









私は夢から覚めたように彼女の手をパッと離した。









幻「すみません」









「…ううん…もう、離れちゃった、、」









幻「…」






握っていた手のことを言っているのだろうか。









花火が始まるのは7時から。









今は6時半。









あと30分もある。







この時間を無駄にしてはいけない。








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といいつつも









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彼女はたこ焼きをほおばっていたので話すことがなく、








沈黙が続いた。









また彼女なら「食べる？」
とか聞いてくるのだろうか。








この持て余した時間なら話かけられた方がまだいい。









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「夢野君」









幻「はい」








「そんなに私のたこ焼きが欲しいの？」









幻「....はい？」









「そんなにじーっと見つめて！」








私は









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彼女ではなく、たこ焼きを見ていたそうだ。






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すみません→←同じ感情だったらいいのに。

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