検索窓
今日:4 hit、昨日:11 hit、合計:72,783 hit

理由その44 ページ44

俺は謙也に言われて通り
放課後、修ちゃんのところへ行く





「修ちゃん、用事って?」



「おー白石!
ええところに来た。
ほい、これ俺からのクリスマスプレゼント。」




渡邉は白い紙を白石に差し出す




「クリスマスって…まだまだ先やで?」



「まあ、ええから見てみい。」





修ちゃんから渡された紙には
“U-17に招待”と書かれた紙





「修ちゃん、これって…」



「ま、強豪合宿て話やな。
お前ら、当然受けるやろ?」





当然受けたい
招待されとるんやったら、受けたい






そして渡邉は
胸元からもう1枚紙を取り出す
それをまた、白石に押し付けるように渡す





「修ちゃんこれは?!」




渡邉は椅子から立ち上がり
窓の外を見る




「ま、言ってみればわかるやろうな。
ほな、よろしゅうな。」



渡邉は椅子から立ち上がると、
手を振って職員室から出て行った。



その後ろ姿と先生を交互に見て、
白石小首を傾げた。









「あれ?白石くんどないし」



「堪忍な京極、ちょっと修ちゃんに頼まれてもうたわ。」




苦笑いを浮かべて、
カバンを手に持つ。









「…修ちゃん、ちょっとここから
随分と距離あるで、ここ…」



白石は渡邉に渡された紙を見て
心底嫌そうな顔をした。

電車で2時間近くもする場所だったからだ。





「…まあ、外でも眺めていれば、
すぐについてまうやろ。」




白石は扉の前に立ち、
ぼーっと沈んでいく夕日を眺めていた。






その夕日を見て、
脳裏に浮かんでくるのは、
あの時の悠の表情_______







「…今でもホンマは、
うちの事、好きやないんだよね?」





嫌でも耳に残っていた、切なそうな声。






触れてしまったら、一瞬で砕けそうな
か細くて、消え入りそうな声。









「○○駅ー、○○駅ーお出口は、左側です。」




電車のアナウンスがなって、
ハッ、として、慌てて電車を出た。







「なんや、知らない土地やし、
修ちゃん地図適当すぎるやろ…」



渡された地図を見て、
駅から歩くことおよそ10分。



字が少々汚いのと、余りにも地形を省略しているため
感じな部分が読み取れない。





「修ちゃんにあったら、
文句言うや________と、ここか?」





伏せていた視線を上げると、
やけに大きめな建物の前に来ていた。




「_____修ちゃん、
ここに用があるんか?」

理由その45→←理由その43



目次へ作品を作る
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.7/10 (92 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
56人がお気に入り
設定タグ:テニスの王子様 , テニプリ , 白石蔵ノ介   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者ホームページ:なし  作成日時:2015年7月10日 23時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。