理由その５ ページ5
階段の踊り場に男女が二人
これはまさに
「こ・く・は・く!!」
「アホか！！
からかうのも大概にせえ!!」
白石が怒鳴ると、
「つまらんな〜冗談やのに。」と、呆れた表情をされる
「お前にだけはそないな顔、
されたくない。」
「白石くん頭カチコチやから、
もっと柔軟にしたらええって。」
こっちは怒っているのに
のんきに「えへへ」と笑い出してしまう
白石は頭を抱えた
「あかん…いつもこのペースや…」
「白石くん、どないした？
気分悪いんか！！」
発言は体調を気遣ってはいるが、
やけに声色が明るい
白石はげんなりした表情で
「お前…何する気や。」
「寝かせてあげる！！」
「お断りやな。」
悠は白石の腕を引っ張り、
「なんで？」と体を揺すってくる
「あのなー…
お前と一緒にいたら、何されるかわからへんやろ？」
説明してもわからないだろうと思い、
率直に言ったつもりだったが、悠は首をかしげる
「なあ、白石くん。
「何」って何？？」
「はぁぁ？！」
「どんなん？」と今度は聞いてくる
白石は「話にならん。」と教室へと戻っていった
踊り場に取り残された悠は、
白石の言葉の意味を考えていた
「う〜ん…白石くんて、
頭良過ぎて、何言うとるのか分からん。」
「悠…一人で何してるんや。」
「あ、謙也!!」
謙也は階段を下りてこちらに来た
「HRLが始まるから行くぞ。」背中を向けて歩き出す
空いている右側に抱きつくと、
「いきなりくっ付くなって言うとるやろ？」
「えへへ
こうしてると落ち着くんやもん。」
ニコニコと笑っていると、
「肩外れん程度にな。」とだけ言った
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作者ホームページ：なし 作成日時：2015年7月10日 23時
