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♯9 ページ10

裕翔-side


ちぃを傷つける奴は、誰だって許さない。


例え、それが山であろうと。


黙ったまま、睨み合う。


「俺は、ちぃが好き。これ以上、泣かせない。」


くるっと踵を返し、駆け出した。





ちぃ…、どこにいるんだよ…?


宛もなく走り続けるけど、見つからない。


雨が降り始めて、辺りも暗くなってくるから、本当、早く見つけなきゃ。


考えろ…、考えるんだ。


落ちついて。


何も持ってないちぃが…、弱っているちぃが…、行きそうなところ。


誰か、メンバーのところは…?


歩いて行ける距離じゃないか。


それに、ちぃの性格上、メンバーには心配をかけたくないって、きっと一人で…。


どこか、この雨をしのげそうなところ。


そんな遠くには行ってないんじゃないか、という結論に。






ふと、目に入ってきたのは、公園。


いるかもしれない…。


あまり大きくない公園だから、入口を入ったところで、全体を見渡せる。


ん…?


ベンチに。


1ヶ所だけ、人が…、寝ころがっているみたい。


胸騒ぎがして、足が自然に向かう。


!?


「ちぃ!!」


駆け寄って、抱き起こすけど、ぐったりしている。


「ちぃ、ちぃ!!」


何度も声をかけると、やっと目を開けてくれる。


侑「んっ。」


たくさん泣いたんだって、分かる。


だって、目が真っ赤だから。


「見つけた。」


思わず、ぎゅっと抱きしめる。


侑「…ゅぅてぃ、ぼ、く…。」


何か言おうとするけど、話さなくていいよ。


「分かってるから、大丈夫。」


侑「っ…、うっ、ぐすっ…。」


声を殺して泣き始めるちぃを、ただ、ただ、抱きしめた。

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ゆう(プロフ) - なるみさん» なるみさん、ありがとうございます。また、何か書いていくので、チェックしてみてください。 (2018年7月24日 5時) (レス) id: d0278d48e0 (このIDを非表示/違反報告)
なるみ(プロフ) - コメント失礼します(( 今回のゆとちね、すごくよかったです!これからも応援しています。 (2018年7月23日 15時) (レス) id: 06abf45221 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ゆう | 作者ホームページ:http//  
作成日時:2018年6月24日 16時

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