♯10 ページ11
侑李-side
僕がくじけそうなとき、手を差しのべてくれるのは、いつもゆーてぃだった。
元気がないとき、すぐに気づいて、そばにいてくれるのもゆーてぃだった。
そして、今日も。
雨に濡れ、公園のベンチで意識を失った僕を見つけてくれたのは、ゆーてぃで。
泣き続ける僕を何も言わず抱きしめてくれて、自分の家まで連れてきてくれた。
ゆーてぃの家に着いても、何もしようとしない僕の濡れた服を脱がして、着がえまで。
本当、お世話になりっぱなし。
ゆーてぃは、どうして僕のために、ここまでよくしてくれるんだろう。
でも、そんなことを考える余裕なんて、僕にはなくて。
ソファーの隅に、小さく膝を抱えて座る僕に
裕「はい、ちぃ。」
マグカップを渡され、
裕「飲みな。」
言われるまま、カップに口をつけて、ひと口。
「ん。」
コーンスープだね。
「…おいし。」
裕「よかった。インスタントだけどね。」
にっこり、優しく微笑むゆーてぃと目が合うと、安心しちゃって、また、涙が出てくるから。
それを見せないように、いっきにスープを飲み、カップで顔を隠す。
裕「ムリしなくていいよ。」
ゆーてぃには、お見通しだったのか、カップを取られ、テーブルに。
裕「泣きたいときは、泣けばいいよ。
俺がいるから。」
ぎゅっと、抱きよせられる。
心が弱っている僕は、いけないと思いつつ、ゆーてぃの優しさに甘えちゃう。
ゆーてぃの胸に顔を埋め、遠慮がちに背中に手を回す。
裕「…ちぃ。」
僕の背中に回されたゆーてぃの手にも力が込められる。
久しぶりに感じる人の温もり。
なぜか、胸がきゅんとしたんだ。
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ゆう(プロフ) - なるみさん» なるみさん、ありがとうございます。また、何か書いていくので、チェックしてみてください。 (2018年7月24日 5時) (
レス) id: d0278d48e0 (このIDを非表示/違反報告)
なるみ(プロフ) - コメント失礼します（（ 今回のゆとちね、すごくよかったです！これからも応援しています。 (2018年7月23日 15時) (レス) id: 06abf45221 (このIDを非表示/違反報告)
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