【A3!】天才ちゃんの化けの皮。2nd

#81#Noel#様リク ページ35

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『つっっっかれたぁ〜〜〜』






誰もいない1人だけのお風呂。
最近はいづみさんと入ることが多かったけど、今日はひとり。
それをいいことに、強張らせた顔と体を解きほぐす。






ほんとは毎日疲れて、毎日死にそうな顔になる。
けど、そんな顔でみんなと関わってたらあたかも"私頑張ってます。必死です。"っていうのをアピールしてるみたいだから我慢。






だから、しんどいって顔をできるのは部屋の中だけ。(茅ヶ崎さんはいるけど、ゲームしてて私の方は見ないからセーフ。)
お風呂でリラックスできるのなんていつぶりかなぁ…。







肩までゆっくり湯船につかると、体の奥まであったかくなってくる。
あぁ、寝そう。







ちょっとなら寝てもいいかな、なんて思いうとうとする。
…すると、意識が落ちかけたところで、浴室のドアが開いた。








「…あ。」





『え、』






そこにいたのは、腰にタオルを巻いただけの碓氷くん。






数秒、お互い言葉を発さず硬直する。
そして、碓氷くんは何を思ったのか普通に入って来た。








『いやいや待って？！』





「…うるさい。」





『ここはうるさくもなる…！』








碓氷くんは、動揺することもなく顔を赤らめることもなくいつものクールな調子で髪を洗い始める。
私が先に出たいけど…生憎タオルは持ち込んでない。






『(碓氷くんが出るの待とう…)』






かくして、何故か碓氷くんとお風呂を共にすることとなった。






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洗い終わった碓氷くんは、またしても何もないように浴槽に入ってくる。
碓氷くんが入ることによって少しだけ上がった水面が、何故か恥ずかしい。






…プライベートで男の人とお風呂入ったの初めて…。







「…何？」





『え』






「ジロジロ見てたから。アンタ変態なの？」






軽く引いたような目で見てくる碓氷くん。






『生憎男性の体は見慣れてますのでご安心を。

…碓氷くんはいづみさんが好きなのに、違う女ともお風呂入れるんだなぁって。』






「カントクのしか興味ないから他のやつと入っても別に。」






『なるほど。』







そこからは何故か会話が続いて話し込んでしまった。
…そして、途中から息が苦しくなっていることに気がつく。






息が苦しい。
目が回る。
頭が痛い。
吐きそう。







…完全にのぼせた…






『う…碓氷くん…』





「何。…って、おい！！」







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