【A3!】天才ちゃんの化けの皮。

#16 ページ18

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Settsu side.









現在、俺は絶賛イラつき中だ。
原因は、俺を見ながらひそひそと話してる中高生ども。









事の発端は今朝、監督ちゃんが天馬に"由井Aちゃんを今夜うちに招きたい"と言ったこと。
それ自体は別にどうってことないが、問題はその次。







由井ちゃんが勝手に帰ることを危惧した2人が、誰かを迎えに行かせると言う案を出した。
そして、その白羽の矢が立ったのが俺だった。






理由としては、"どうせ学校行かずにふらふらしてんだから、そのついでに！"だと。
因みに、その話は全て俺が寝ている間にさらており…俺がそれを知ったのはlimeでのメッセだった。まじふざけんな。







…とは言っても、これをすっぽかしたら確実に監督ちゃんにどやされる。それだけはゴメンだったため、俺ははるばる聖フローラまで足を運んでいた。







そして冒頭に至る。









…









「おせぇ…！」







俺が校門に待機してから15分。
通るのは知らないお嬢ちゃんや坊ちゃんばっかりで、由井ちゃんの姿が全く見えない。
居残りでもしてんのか？とすら思ってまう。









「はぁー…、だりぃなぁ。」









天馬のやつに連絡しよ、そう思ってスマホに手を伸ばす。
その時だった。









目の前を、ふんわりとした香りが通る。
全く鼻につかない、けど存在感のある香り。







パッと顔をあげると、やっとお目当の女を見つけた。









「ちょ、おい！」







『え…？』









通り過ぎようとした由井ちゃんの手を掴み、引き止める。
その顔はすげぇ驚いてて、どうやら俺のことは覚えていないようだった。








「由井ちゃん…だろ？天馬に帰るなって言われてるんじゃねぇーの？」








『…すみません、直接寮に入った方が早いかなって思いまして…？



MANKAIカンパニーの方ですか？』








「そーそ。MANKAIカンパニーの方。



摂津万里。秋組のリーダーやってんだ、よろしく。」








『こ、こちらこそ…。


あと、すみません。手を離していただいてもいいですか…？
写真とか撮られたら困るので。』








気づけば、周りのやつが俺らの事をじろじろ見て何やら話していた。
うわー、流石有名人ってかんじ。









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