【A3!】天才ちゃんの化けの皮。

#17 ページ19

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「…………」






『…………』








摂津くんと合流して、お互い無言で電車に乗りビロードウェイへ。
私は何も喋らなくてもいいんだけど、雰囲気は別に良いとはいえなかった。







お互い無言で、摂津くんの数歩後ろをついていく。








人に興味はないけど、空気が悪くなるのはいやなやけで。









『あの、摂津くん。』







「…なに。」







『…秋組って何？』







話すことがわからなかったから、というのもあるけれど。
さっきの自己紹介でわからなかったことを聞いて見た。
すると摂津くんは、仕方ない…といった表情で私の隣に来た。








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秋組のお話…というか、MANKAIカンパニーの話が終わったところで今度は摂津くんから話を振って来た。







「つーかさ、今日会った時から思ってたんだけど…」








『えっ』








摂津くんが、私の手首を持って顔を近づけてくる。
そして、耳のあたりをすんすんと嗅いだ。






そして、はぁと息をつく。





えっ、ちょっ、なに？！









『なっ、…な、なにしてるの…？！』








「いや、いい匂いだなぁと思って。由井ちゃん何の香水使ってんの？



てか、顔真っ赤。ダイジョーブ？」









時間が、ちょっとだけ止まった感じがした。









『だっ、大丈夫だからっ！！！』









自分でもびっくりするくらい取り乱している。
いや、だってさ。







演技とか、テレビとかは仕事だと思って割り切ることができてる。
だから、ハグもキスも当たり前。








…だけど、プライベートで男の子にこんなに近づかれたのは初めてだった。
摂津くんは…ちょっと嬉しそうな顔をしていた。









『…なんでそんな嬉しそうな顔してるの…』








「由井ちゃんもそんな顔すんだなぁって思ったら、なんか。



こう…攻略できてるカンジ？」









…い、意味がわからない…。









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