【A3!】天才ちゃんの化けの皮。

#14 ページ16

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『あ"ー…頭いた…』








「大丈夫ー？天馬くんにゲンコツで起こされたんだっけ？」







『うん…。』








「それはアンタが悪い。」








『…はーい。』








時刻は9時。
私は、マネージャーの運転する車で原宿に向かっていた。
今日のロケは新しくできたパンケーキ屋さんのPR。








食レポって楽だけど…太るんだよなぁ…。
今日の晩は抜かなきゃ。








ちなみに、手元には英語の単語集。
私はあんまり学校に行けてないから…、学校との約束で毎試験全教科で3位以内に入れたら単位が貰えるようにしてもらっている。







そのおかげで学生でいられてるんだけど…正直きつい。
聖フローラ厳しいからなぁ…、皇くんのところはあんま厳しくないから羨ましい。









「あ、今日午後は学校行くんでしょ？」







『そのつもりー…。』







「帰りの迎えはいる？」







『大丈夫。』









マネージャーとの会話に適度に返事をしながら、目では英単語を追う。
そんな時、唐突に私のスマホが着信を知らせた。









『…ちっ、誰…』









邪魔をされたことに少しイラついて舌打ちをする。
液晶に表示されていたのは"皇天馬"の文字。









皇くんが私に電話かけてくるなんて珍しい…明日雪でも降るかな？









『…はい、』








「もしもし由井？皇だけど。」







『何？私これからロケなんだけど。』







「何イラついてんだよ。」







『貴方に朝ぶたれた頭が痛いんですーだ。』








「はぁ？！それはお前が悪いだろ！



…じゃなくて、本題。お前今日学校行くだろ？…帰り、MANKAI寮こい。」








『はぁ？なにそれ。



…悪いけど、私今日アニメの台本の読みしなきゃいけないから忙しんだけど。』







「…監督がお前に話したいことがあるって言ってんだよ。
それが終わったら読み付き合ってやるから。」








『…遠慮します。』








「遠慮すんな喜べそこは！！


…じゃ、学校終わったら誰か迎えにいくから勝手に帰るなよ！」








『いや、ちょっと？！』









ツー、ツーと聞こえる電子音。
…奴め、一方的に喋ったと思ったら一方的に切った…！！！









…しょうがない、行こうか。
めんどくさいなぁ…。








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