#9 ページ11
.
Tachibana side.
「…いや、監督ちゃん。天馬の話聞いてた？」
「え…聞いてたけど…」
「…ほんと、アンタ節操なさすぎ…。アンタには俺だけで十分なのに。」
「真澄はちょっと静かに！ややこしくなるから！」
「…ちっ」
「さすが綴〜」
…そんなに変な発想だろうか…。
「…ねぇ、天馬くんはどう思う？」
「んー…。とりあえず、なんで監督はあいつにしてもらいたいって思ったんだ？」
「…由井さんの演技を初めてテレビで観た時、鳥肌がたったの。
すごいとか、そんなの通り越して…言葉がでなかった。
今MANKAIカンパニーは、一通りみんな公演が終わってこれからが踏ん張り所だと思うの。
だから、そこで由井さんに指導してもらえれば…皆んなの演技に磨きがかかると思う。」
私がそう訴えても、天馬くんはまだ釈然としない表情だった。
そして、静かに口を開く。
「…確かに、あいつの演技はすごい。
俺と同じように映画やドラマに出て、その上バラエティやその他のテレビ。
そしてなんといってもメインの声優。
声だけで演技をするっていうのは、ドラマや映画、舞台とは全く別の難しさがある。
本当はしてもいないことを、あたかもしているような声を出さなきゃいけない。
…そんなえぐいトコで仕事をし続けてるあいつは、悔しいけど演技力の塊だ。
けどさっき言った通り、あいつは他人に興味がない。教えを乞いても、本当のことを言ってもらえるかどうかはわからない。
…それでもか？」
天馬くんの真剣な表情と声に、みんながピリッとしてしまう。
確かに、天馬くんが言っていることは正論だ。
…それでも。
「でもやっぱり、由井さんにみんなの指導をしてほしいと思う。
絶対、タメになるから。」
.
「…監督ちゃんって、意外に頑固だよな。」
「何言ってんの万里、監督さんは最初っから頑固だったよ。」
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1180人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「逆ハー」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
浴 - 三角との絡みを！！！とてもお話が面白くて好きです！応援してます！ (2017年10月19日 9時) (
レス) id: 3d5a1dcf59 (このIDを非表示/違反報告)
こっち(プロフ) - 三角、天馬、至さん、万里、臣くんでお願いします。ストーリーも面白く、書き方もとても好きなので応援しています！頑張ってください!! (2017年10月14日 18時) (レス) id: 4208411a04 (このIDを非表示/違反報告)
らいらい(プロフ) - 至、万里、左京でお願いします！ストーリー凄く面白くてつい夢中で読んでしまいました！これからも更新頑張ってください！ (2017年10月11日 6時) (レス) id: 5f81c7b3a4 (このIDを非表示/違反報告)
藤原(プロフ) - △、△、△でお願いします！ (2017年10月11日 5時) (レス) id: 47165f1ee4 (このIDを非表示/違反報告)
めめめ(プロフ) - 至、天馬、万里でお願いします!!! (2017年10月10日 21時) (レス) id: 9c357f7ed8 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：青
| 作成日時：2017年9月12日 18時
