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020. ページ21





Dande side






『素敵なお誘い、ありがとうございます。
ダンデさんのことは存じ上げております、何たってこのガラル地方の英雄と呼ばれるお方。』







「そうだったのか!ありがとう!」






彼女は、困ったように微笑みながらそう言った。
口から出てくる褒め言葉に、社交辞令だと思っていても…何だか脈が早くなるのを感じてしまった。







『…でも、すみません。ポケモンバトルはできません。』






「え…。」







その次に発したのは、あまり予想していなかった台詞。
正直に言ってしまえば…断られないと思ってしまっていた。






オレの職業上、バトルをしてくれと頼まれることはよくある。
それと同時に、周りにもポケモンバトルを好む奴が多いためか…オレから誘って断られたことはなかった。






それ以上に、今目の前にいる彼女に断られたことが信じられなかった。
このエーフィを見る限り、彼女は大変な手練れだ。
バトルなしにこのエーフィが育つとは考え難い。






…この地方にいてポケモンバトルを極めようと思うとジムチャレンジは必須。
しかしオレが彼女の存在を知らないとなると、他の地方で経験を積んだと考えるのが自然だ。







彼女も素人ではないし、好きなはず。
なのに断られるのが、どうしてだかわからなかった。








「…そうだな、理由を尋ねてもよいだろうか?
オレの見立てが正しければ、君はポケモンバトルに熱を注いでいただろう。」







『はい。
…本当に、ダンデさんからお誘いいただいたのは嬉しく思っているんです。
仰ることもその通りで、私は複数の地方でジム戦や試練に取り組んでいました。
生まれはカロスで、こちらに来たのは数年前なんです。』






「やはりか…。試練…というと、アローラ地方でも旅をしていたんだな!
歳はオレと同じくらいだろう?この歳でその経験量…俄然興味が出たな。」








オレやキバナ、ルリナ、ソニアはジムチャレンジ同期だ。
そんなオレと同じくらいの歳で複数地方でのジム経験。






どんな旅を?どんなポケモンを?
興味が湧かないわけがなかった。






オレがそういうと、彼女は少し頬を染めた。
そして、申し訳なさそうにオレを見る。







『でも今は…もうポケモントレーナーは引退しているんです。
ですので…ダンデさんが想像していらっしゃるようなバトルは、恐らくできないかと。』








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設定タグ:ポケットモンスター , ポケモン , キバナ   
作品ジャンル:アニメ
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椿姫 - はじめまして!すごく素敵な作品でした!続きをとても楽しみにお待ちしてます!応援してます! (2020年8月2日 22時) (レス) id: 98fbe8eed1 (このIDを非表示/違反報告)
よもぎ(プロフ) - 初めまして!めちゃめちゃお話が好きです!応援してます! (2020年1月23日 22時) (レス) id: e2cf4e457e (このIDを非表示/違反報告)
ユリカ - 初めまして!この作品が大好きでいつも読ませて頂いています!続きがとても気になります!これからも応援しています! (2020年1月22日 23時) (レス) id: 5d842f36da (このIDを非表示/違反報告)
モカ(プロフ) - この作品すごく面白くて好きです!エスパータイプとかフェアリータイプのポケモンが好きだし、キバナさんも好きなので最高です!次回も楽しみにしてます! (2019年12月27日 21時) (レス) id: 935a46d4ab (このIDを非表示/違反報告)
月華姫 - コーヒーの存在だけで、オシャレに感じる素敵なお話でした(´▽`) 次回も楽しみにしています! (2019年12月26日 15時) (レス) id: 8f77e3b2d4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あおい | 作成日時:2019年11月26日 1時

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