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ひび割れるほどに大きな歓声。
トレーナーのいきいきとした表情。
高揚感。
緊張。
希望。
私の脳内には、ジムチャレンジ開会式の様子がこびりついて離れていなかった。
ジムチャレンジャーも、ジムリーダーも本当にすごくかっこよかった。
堂々としたみんなのあの表情は、ポケモンたちと真剣に向き合っている人しかできないもの。
…それを見て、胸が締め付けられる思いだった。
キバナさんやソニアと別れて自宅へ戻った。
この後飲みに行かないか、と誘われたのだが明日も仕事だったため遠慮した。
シャワーを浴びて、コーヒーの準備をする。
なんとなく今日はカフェプレスにしよう、と思い器具を準備する。
そしてコーヒー豆の香りを嗅いで、どのコーヒー豆にしようか…と選ぼうとした。
けど、何となく集中出来ない。
気持ちが入らなかった。
『…あ、エーフィ。』
その様子を見たエーフィが、私の足元へとやってきてくれた。
すりすりと頬ずりをして、私を安心させようとしてくれている。
きっと、この子は私のことを私以上に知っている。
…心配してくれているのが、自然と伝わってきた。
私は、コーヒー豆の入った缶をテーブルに置きしゃがむ。
そして、エーフィに抱きついた。
『〜〜っ、あったか…』
私はきっと、今動揺しているんだろう。
きっかけは他でもない今日の開会式。
ポケモントレーナーを、ジム戦を引退した自分にとってその輝きはまぶしすぎるもので。
どうしていいのか、わからなくなったのだ。
『ねぇ、エーフィ。エーフィは、今の私のこと好き?前の私の方がよかった?』
お日様みたいなエーフィの暖かさを感じながら、そう問いかける。
するとエーフィは、私の頭にすりすりと頬ずりをしてくれた。
顔を上げると、今度は頰を舐めてくれる。
優しい目で、私のことを見てくれていた。
昔から変わらない、その表情。
エーフィがまだイーブイで、私がまだ旅をしていた頃からちっとも変わらない。
『…エーフィ、こんな私でごめんね。
旅をさせてあげられなくてごめんね。』
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椿姫 - はじめまして!すごく素敵な作品でした!続きをとても楽しみにお待ちしてます!応援してます! (2020年8月2日 22時) (レス) id: 98fbe8eed1 (このIDを非表示/違反報告)
よもぎ(プロフ) - 初めまして!めちゃめちゃお話が好きです!応援してます! (2020年1月23日 22時) (レス) id: e2cf4e457e (このIDを非表示/違反報告)
ユリカ - 初めまして!この作品が大好きでいつも読ませて頂いています!続きがとても気になります!これからも応援しています! (2020年1月22日 23時) (レス) id: 5d842f36da (このIDを非表示/違反報告)
モカ(プロフ) - この作品すごく面白くて好きです!エスパータイプとかフェアリータイプのポケモンが好きだし、キバナさんも好きなので最高です!次回も楽しみにしてます! (2019年12月27日 21時) (レス) id: 935a46d4ab (このIDを非表示/違反報告)
月華姫 - コーヒーの存在だけで、オシャレに感じる素敵なお話でした(´▽`) 次回も楽しみにしています! (2019年12月26日 15時) (レス) id: 8f77e3b2d4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あおい | 作成日時:2019年11月26日 1時