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「A。」





『はい、瑛士様。』







夕食時。
私の主人である司瑛士様に声をかけられる。






瑛士様は、食事中に会話をされることはあまりない。
というのも、瑛士様がおひとりでお食事を摂られているからだ。






旦那様や奥様は基本的にお屋敷を開けられているため、会食でない限りはおひとりで。






…だから、いくら私がお近くで待たせていただいてるとはいえ声をかけられたことには驚いた。
周りに数名の使用人がいる中で、何故私に?という疑問を持ちつつお応えする。








「…あっ、今話しかけて大丈夫だったかな!?


気分とか悪くない?」







『大丈夫ですよ!…そんな、お気になさらなくても大丈夫ですから…!



お気兼ねなく、お声がけいただけたらと思います。』






「そ、そう…?」








瑛士様は不思議な方だ。




お料理以外のことに関してはすごく心配性。
それは、私たち使用人に対しても同じだ。




声をかけては心配され、お着替えを手伝わせていただいたら謝られ、やることなすことに心配される。




…お料理以外は。








「えー…っと、それでね。」






『はい。』







瑛士様が、頰を軽く掻きながら私の顔を伺う。
私は、瑛士様がお言葉を紡がれるのはじっと待った。






「…A、今年で中学校卒業だよね…?」






そう、私は現在中学3年生だ。ちなみにもう冬。
瑛士様のふたつ年下。中学校は、至ってふつうの中学で遠月のようなエリート校ではない。
…厳密には、勧めていただいたが丁重にお断りさせていただいた。
使用人なんかが、と。






『はい、義務教育とはいえ…瑛士様をはじめ、旦那様や奥様には頭が上がらない思いです。
3年間、本当にありがとうございました。』





「そっ、そんな!頭下げるなんてしなくていいよ…!


でさ、高校なんだけど…。」





『?』








高校のことに関しては、もう旦那様や奥様とは話がついている。
高校には行かず、ここに仕える…と。






それなのに、瑛士様はどうされたのだろうか。
頭にははてながいっぱい出てくる。








「…やっぱり、遠月に…。
俺と同じ高校に、来てはくれないかな…?」






『えっ…。』









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硝子ーtengitune.(プロフ) - んっ“...!イケメン…!!! (2021年11月8日 22時) (レス) @page5 id: 04fcd4138c (このIDを非表示/違反報告)
キャラメル味(プロフ) - 瑛士くんがヤバイ!!更新頑張ってください! (2019年12月23日 21時) (レス) id: e1584a2181 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2018年3月14日 20時

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