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「だからごめんね」と伝えるように彼女の頭の上へ手を伸ばすが、その手を払われてしまう
神楽ちゃんは力なく立ち上がり、涙を溜めた目で私をキッと睨みつけた
『……なら、にいちゃんのことがキライアルか?』
『違う、違うの……あのね、』
『にいちゃんのことキライなAなんて、わたしもキライネ!』
回れ右をして、玄関へ駆け出す。慌ててそれを追ったが、彼女は既に家を出てしまった
扉を勢い良く開け、エレベーターまで走る。しかし辿り着いた時には、もう既に下へと出発していた。
隣のエレベーターのボタンを押すが、それは途中の階で止まってしまう。
エレベーターを諦めた私は、必死に階段を駆け下りる
荒い呼吸を繰り返し、キュッと痛む心臓を握りながらエントランスを見回すが、そこに彼女の姿は無い
外へ出て右左と見てみるも、小さな子どもの影すら見えなかった。
どうしよう、という不安が私の中に渦巻いていく
ふと触ったエプロンのポケットに携帯が入っていたことに気付き、私は電話帳を開いた
晋助さんの番号をタップし、耳に当てればコール音が鳴る。彼の声が電話越しから聞こえてきた瞬間、私は声を張り上げてしまった
『晋助さん! 大変なんです!』
『……どうした』
私とは違って落ち着いている彼。
順を追って説明しようとしたが、やはり一番初めには神楽ちゃんが居なくなってしまったことが出てくる
黙って事情を聞いている彼に大体の事のあらましを話し終えれば、晋助さんはようやく「そうか」と呟いた
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ハル(プロフ) - なっち★さん» ありがとうございます! 新作出す度になっちさんが素敵なコメントをくださるので、めっちゃくっちゃ力を頂いております!! 明後日らへんに沖田の新作を出す予定なので、お暇がありましたらチラッと読んでくださると嬉しいです( ´ ∀`) (2017年9月16日 21時) (レス) id: 3028802b4d (このIDを非表示/違反報告)
ハル(プロフ) - 彩彌さん» ありがとうございます! お酒が苦手なのは泣き上戸だから〜なんて理由です笑 続篇、まだいつになるか未定ですが、ずっと待っててくださると嬉しいです! 続篇でもお会いできるのを心から楽しみにしております! (2017年9月16日 21時) (レス) id: 3028802b4d (このIDを非表示/違反報告)
なっち★(プロフ) - 続編待ってますね! 他の作品も読ませていただいてるので、ハルさんのことは忘れませんよ!! 素敵な夫婦を待ってます! (2017年9月12日 3時) (レス) id: cd95970bf6 (このIDを非表示/違反報告)
彩彌(プロフ) - 泣き上戸の夢主が滅茶苦茶可愛かったです!!晋助が惚れるのも解ります。続編も楽しみです( *´艸`)更新、無理をせずに頑張ってくださいね(*^_^*) (2017年9月11日 21時) (レス) id: 5fe99d50ec (このIDを非表示/違反報告)
ハル(プロフ) - なっち★さん» ありがとうございます! 他の作品に集中してしまいおざなりになってますが、こちらも見捨てずにお願いしますね!( ´ ∀`) 私も高杉大好きです! なっちさん、いつも嬉しいコメントをたくさんありがとうございます! 遠慮せずにこれからも送ってくださいな!! (2017年8月21日 20時) (レス) id: 89eac174e3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ハル | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/harumemory
作成日時:2017年6月17日 15時