2人の運命 ページ3
電光掲示板に表示されていた文字は、
“欠航”
飛行機は、飛ばない・・。
A『あの、日本行きは欠航ですか?』
『申し訳ございません。日本の悪天候により、つい先ほど欠航が決まりました』
A『ついさっき?』
その会話を聞いていたヒチョルが、また走り出す。
私は、里桜の日本の携帯にまた電話をかける。
日本に行けないなら、きっと家族と連絡を取るはず。
・・・話し中か。
電話を切るとすぐ、携帯が震えた。
A『もしもし!!』
キュヒョン『・・間に合った?』
A『飛行機、欠航なの。まだ空港にいると思うから、探してる』
キュヒョン『欠航?天と運が味方してる感じだな』
A『だから、もう少し待ってて』
キュヒョン『あ、時間まだ大丈夫だから。トゥギヒョンにも電話しておいた』
あ・・・イトゥクに電話するのを完全に忘れてた。
A『・・さすがキュヒョン。ありがとう』
キュヒョン『最初は昼から雑誌撮影だから、俺とヒチョルヒョンの順番を後ろにするって。だから。絶対里桜を捕まえて来いって』
A『わかった。絶対捕まえる!!』
電話を切って、1つ大きく息を吐いて、ひたすら走る。
払い戻しの手続きの列にもいない。
いつも立ち寄るCafeにもいない。
近くのトイレにもいない。
タクシー乗り場の列にもいない。
遅延と欠航が相次いで、空港内はすごく混雑してる。
髪の毛が長くて、同じくらいの体型の人がみんな里桜に見える。
もしかして、もうヒチョルが里桜を見つけてたりして・・電話してみよう。
苦しい呼吸を整えるために、ベンチに腰かけてヒチョルに電話する。
出ない・・。
電話を切って、背もたれに身体を預けた瞬間、背の高い観葉植物が並んでる窓辺が目に入った。
窓の外を見ながら、電話してる後ろ姿。
ふわふわした長い髪、肩にかけられた、ブランド物のバッグ。
・・・里桜?
立ち上がって、徐々に近づいて行く。
後ろのベルトがリボンになってる、黒いコート。
電話が終わって振り返ったのは、やっぱり里桜だ!!!いた!!!
走り疲れてへとへとの身体が、急いでる心についていかない。
里桜まであと、20m・・・・15m・・・あと10m。
A『里・・・』
私が名前を呼ぼうとした瞬間、反対側から走ってきたヒチョルが、離れかけた2人の運命を繋ぎとめるかのようにしっかりと、里桜の腕を掴んだ。
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かえぴー(プロフ) - コメント失礼致します!part12のパスワード教えて頂きたいです! (2020年8月26日 11時) (レス) id: 144fba6750 (このIDを非表示/違反報告)
ひらり(プロフ) - aquaさん» 返信が遅くなりすみません。メッセージ送らせていただきましたので、ご確認お願いします! (2019年6月15日 17時) (レス) id: fc678f4861 (このIDを非表示/違反報告)
aqua(プロフ) - 初コメ失礼します! 12話のパスワード知りたいです!! (2019年6月1日 2時) (レス) id: 99eb1a0052 (このIDを非表示/違反報告)
まゆまゆ(プロフ) - もうすぐギュッたんが帰ってきますね。完全体のSJが見たいですね。ハン様の近況はたまに見れるけどやっぱりヒニムのそばで笑うハン様が見たいです。 (2019年1月16日 6時) (レス) id: ddaab80a3d (このIDを非表示/違反報告)
ひらり(プロフ) - 慧さん» お久しぶりです^^*コメントありがとうございます。個別にメッセージ送りましたので、よろしくお願いします。 (2019年1月16日 5時) (レス) id: 58419b658d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ひらり | 作成日時:2011年9月22日 9時