幸嶋くんの恋愛事情【11話】 ページ13
梓さんside
俺、幸嶋梓は有栖川Aにを恋している。
だが、Aは高城純也という男が好きらしい。
それは確実に両思いだ。
しかも、高城はそれを知っている。
知っていて焦らしている。相手から告白されたいチキン野郎だぞ!?
しかも、俺は高城よりも前に
一目惚れというやつだった。確か、入学して数日の頃だったかな……。
回想
中学の時から不良をしていて、グレていた。
それを忘れるために中学から遠い学校に通おうとした。
高校の入学式の日に不良達に絡まれて、うざくて殴り掛かった。
そしたら、重傷を負わせてしまって、入学してすぐ学校を退学になった
仕方なく、近くの高校に通ったら危ない人認定されてしまった。
そんな時に俺と真逆で、クラスの中心に居たAが話しかけて来た。
「なぁ! お前、なんで一人でいんの?」
その時の俺とは真逆にまるで純粋だった。
悪気は無いとわかっていたが、バカにされてるようでガンを飛ばした。
「そ、そんな怖い目つきすんなよ……。俺と飯べない?」
ふわりと天使のように見える笑みで、こんな俺に手を差し伸べてきた。
だが、現実はAのようには甘くなかった。
「ちょっと〜? も〜!Aっ、何言ってんの?」
「そんな事してないで、早く食堂行こーよー」
と、Aといつも一緒に居る取り巻きが、Aを連れて行こうとする。
「いや、俺は幸嶋と飯を……」
「俺はゆっきーとご飯を食べんの!」
と言って、カバンを取り、中庭まで走るとベンチに座りだした。
「疲れた〜、まあ飯食おうぜ!」
黙々とご飯を食べていると、
Aがこっちを見ながらそわそわしているので、話しかけた。
「……なんで、俺なんか誘ったんだよ」
「え、あぁ。なんか羨ましそうだったから」
こいつ、悪気有るだろと思ったが、抑えて「どう言う意味だ」と聞いてみると。
「うーん、そのまんまの意味かな」
「……食べ終わったから、戻る」
呆れて、スタスタと教室に戻ろうとすると、腕を掴まれて、
「今度は購買で買ったやつじゃなくて、食堂にしよーぜ! 舌が慣れてない!」
と、ドヤ顔で言われたがアホすぎて何も言えなかった。
だが、何故かまた誘われて嬉しいと思ってしまった。
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作者名:アルル・エリ | 作者ホームページ:
作成日時:2018年4月27日 0時