アバンティーズと恋する日々

〇エイジ : 意地悪のつもりが1 ページ45

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家事を済ませ撮り溜めてたドラマも見終わり、やる事が無くなった平日のオフの日。

時刻は午後10時、なんとなく彼女に電話をかけてみることにした。


このシチュエーション何度目だろう。
暇さえあれば彼女と連絡を取り合っている気がする。



prrr...prrr...prr



「もしもし どしたの？」

『んー、なんか声聞きたくなって』



目を瞑ると、まるでAが隣にいるような感覚に陥って幸せになれる。



「奇遇だね、わたしも今エイジくんの声聞きたかったんだよ」

『...っ』



今そばにいたら絶対に抱きしめてる。
めちゃめちゃ強く抱きしめて、きっと逃がさない。



『あ、バイトどう？もう慣れた？』

「うん、先輩が優しくて丁寧なの！」



確かあそこのコンビニだったはず。
今度こっそり様子見に行こ。

...って俺、Aの事どんだけ好きなんだよ。



『とにかく元気そうで安心した』

「そっちこそ、無理しちゃダメだからね」



"はいはい" と笑いながら返事をすると、彼女も笑う。電話越しだとしても、こんなに愛しくて幸せ。



あ、いいこと思いついちゃった。




『ねぇA、好きって言って』

「えええ！なに急にぃ〜...」

『いいから、はい10回』



ええ〜！と何度も唸る彼女を急かすと、渋々といった様子でようやく声を発した。



「すきすきすきすきすきすきすきすきすき」

『あと一回』

「すーき」

『俺も』



ガタンッと大きな音が電話越しで聞こえた。
携帯落としたな、可愛いヤツ(笑)



▷ つづく

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