時・10【 T 】 ページ10
へ〜…
同じ休みなんだ…
「本当に何もないんすか？」
「疑り深いな、ないよ、ない。デマだって」
つか、そんなに好きなわけ？岬のこと？？
どこがいいわけ？顔？仕事は出来るが、胸ないぞ？(←酷い)
「本当にホントですね？」
「じゃあ、本気でいっていいですね？」
ドキッ…
「あ、今、ドキッとしたでしょう？」
「し、してない！お前の変な聞き方に嫌悪なんだよ！」
別に阿部が本気でいこうが、俺には…
俺には…
…
関係…
「そう言えば、岬ちゃん、大丈夫そうか？」
「え？」
な、なに… 突然？？(＠_＠;)ﾅﾆ！？？
今、岬の話題 微妙なんだけど… (-_-;)ｳ〜ﾑ…
急に話を振って来たガヤ。その顔は、なぜか真剣？マジな顔してない？？
「大丈夫… とは？？」
「ん〜、いや… ジュエリーデザイナー諦めたらしいって聞いたから」
え… ？
そう言えば、あの店 宝石店だったよな…
ジュエリーデザイナーを諦めた？
「無理してなければいいんだけど… 」
「Aも心配しててさ、この前もお菓子持って会いに行ったらしいけど… カラ元気ぽいって」
お菓子？
あ… それって…
「もしかして… シフォンケーキ？」
「ああ、大好きらしくてさ」
あのシフォンケーキ…
本当は、俺のじゃなかったんだ…
なのに…
― 『 良かったですね 』 ―
「彼女にきつく当たるんじゃないぞ、慣れない仕事でいっぱいいっぱいなんだから」
「逆に助けてやれよ」
浜田さんがなぜ俺にああ言ったのかが わかった。
この業界に慣れてないからだったんだ。
「顔見知りは、俺だけだったのに… 」
「最低じゃん… 」
逆にめちゃくちゃ気使わせて…
大好きなシフォンケーキまで譲ってくれて…
― 『 俺、ああいう女 大っ嫌い 』 ―
優しい奴に…
なんてことを言ったんだ…
…
…
「どうしたんです？大人しいですね？？」
「… 別に」
申し訳なさ過ぎて もう弄れない。
大人しくチェックを受けるだけ。
「… 」
「… 」
お互い黙ったまま。
「はい、大丈夫ですよ」
「うん、ありがと」
ぽんぽん。
「え… ？」
「頑張って(*´▽｀*)ﾌｧｲﾄ！」
軽く叩かれた背中と…
笑顔。
どうしてだろう…
Aちゃんが好きなのに、アイツの声と笑顔が気になって仕方がない。
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作者名：亀猫
| 作成日時：2022年6月22日 10時
