幾時の針・消えない物語【 ３ 】

太輔パパの時日記・4 ページ40

◆ 太輔・side ◆

３０分後、我がリーダーがご機嫌でやって来た。


大倉君と北山で蒼のお世話。



「首、ようやく座ったけど 気を付けて」


「お、おぅ… 」



初抱っこ。


ド緊張の北山。



「うひょ〜、かる〜い」


「そう？かなり重くなったよ」



もう６キロ以上はある。



「藤ヶ谷の目だな」


「鼻もそうちゃう？」



え！！



「そう！？そう見える！？」


「ああ、そっくりではないけど お前っぽい」



北山――――！！


ありがと――――！！(言わないけど)


心の中でガッツポーズ。



「あ〜、うちにも早くこんなの来ないかな」


「ええやん、もうじきやし」



そう、北山も来年父親になる。


蒼が練習台らしい。



「キスマイはええな、幸せそう… 」


「やめろ、負のエネルギーで蒼君を触るな」



あはは…


別れたから(;^ω^)



「ぇ〜… ん、ひっ… くっ… 」


「え！え！何で泣きよる！？」



ん？



ゆっくり手を握り確認。



「眠くなってきたかも」


「貸して、抱っこする」



北山からそっと受け取ると頬を撫でた。


しばらくグズグズするが…



「よしよし… ん〜♪」


「… ぅ〜… … っく… … 」



蒼は、鼻歌交じりで歌うと瞳がとろん… 眠りについた。


そのまましばらく抱っこしたまま。



「… めちゃ父ちゃんやん」


「ああ、すげぇ」



いやいや… (*ﾉωﾉ)ﾃﾚﾃﾚ



「最近少しずつだよ、一番はママ(A)」


「ママには勝てない」



夜泣きは まだ無理。


昼間は、ミルクさえあげれば 何とか大丈夫(搾乳したもの)



「Aちゃんは、相変わらず偉大なんやな」


「嫁には勝てないって」



そうそう。



北山もしみじみ頷く。



「なぁ、外 出たんか？」


「外って、外出したかってこと？」



蒼と？



「出たよ、日光浴も必要だし」


「おっし！行こうぜ！！」



はぁ！？



「寝たところなのに ヤダよ！！」


「ええやん、ちゃ〜んと出産祝い買ぉたるし」



出産祝い…



「クマ返品していいってこと？」


「それは、もらわんかい」



チッ…



「クマだけでええなら ええよ」


「ちょっと待て、出かけていいかママに聞く」



俺一人の判断ではダメ。



やはりここは、母親であるAに聞かねば。



サクサクとLINE。



すると…




― 『 あ、じゃあ、ついでにスーパーで買い物お願い 』 ―




アッサリOK。




買い物リストが送られてきた。

太輔パパの時日記・5→←太輔パパの時日記・3

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す