幾時の針・消えない物語【 ３ 】

太輔パパの時日記・3 ページ39

◆ 太輔・side ◆

新しい家のことは、Aに任せ、俺は 蒼の子育てに専念(店舗兼二世帯住宅の為)


広いマンションで二人きり(お留守番)


今日も元気な泣き声が部屋中響く。



「はいはい、今度は 何かな〜？」


「え、うんち… さっき替えたばっかなのに… ？」



下痢気味？


クンクンとうんちを嗅ぐが…



「ミルクくさ… 健康な気がするけど… 」


「まぁ、いいや、写真と時間記入っと」



テキパキお尻を拭いて…


綺麗なオムツを敷いて…



「え！」


「ちょ！蒼！やめ！！」



ぴゅ〜…… パシャ、パシャパシャ…



「やられた… 」


「ぁ〜… 」



手で押さえたがすでに遅し…


見事に顔にかけられた。



「可愛いチンコのくせに 元気いっぱいじゃねぇか、こいつめ！」


「ぁああ！！ひゃ、ひゃ！！」



おしっこぐらいいいさ！


いくらでもかけたまえ！！



「元気に育つんだよ」


「パパが守ってやるからな」



Aは、俺似と言っていたが Aにもどことなく似てる気がする。


大きくなればどんどん変わってくるのかな？



「海のように大きな男になれよ」



ピンポーン…



「ん？」



ピンポーン…



「やれやれ… 」


「また 邪魔者が… 」



二人きりじゃなくなった。



この日やって来たのは…



久々の大阪からの来訪者。



「やっと来れたわ〜 おめでとーさん」


「ほれ、これ出産祝い」



大きなクマのぬいぐるみ。



「邪魔になるものを… 」


「ええやん、宏光とお揃いやで」



お揃い…



「その宏光は？」


「後で来る」



来るのか…


まぁ、いいけど。



「女やなかったな、俺、負けたわ」


「俺の子で賭け事するな！」



蒼は、性別を聞かなかった。


そしたら 勝手にオッズになった(賭けの商品はお菓子だけど)



「中居さんとよこーさんの勝ち」


「全部菓子持ち帰り寄った」



さすが渉…



菓子好き。



「しっかし… この子、バリ可愛だな」


「だろ？俺の子だし」



まじまじと蒼を見る大倉君。



「俺にくれへん？」


「彼女と作れ」



やるか！！



「あかんねん、別れたし」


「はぁ！？また！？」



相変わらずだな…



「女優ばっか手出すからだろ… まったく」


「たまたま好きになんのが女優やねんて」



たまたま？



「一生独身だな」


「や〜ん、助けて〜な、蒼く〜ん」




蒼に助けを求めてどうする…




まだ赤ちゃんだぞ… (-_-;)ｺﾏｯﾀﾔﾂ…

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