幾時の針・消えない物語【 ３ 】

時・124 ページ26

いつもなら キチンと来てる月のモノ。


それが ２日経っても それらしいことになってない。


思い当たるのは、１ヶ月前の出来事。



「… 」


「… 」



太輔も思い出したのか…


沈黙の私たち。



「ど、どうしたら いい？」


「どうしたらって… いや、ちょっと… 」



頭をガシガシ掻き出した太輔。


めちゃくちゃ動揺して リビングをウロウロしだした。



「落ち着け、A」


「落ち着いてないのは、太輔でしょう？」



早歩きになってるし…


テーブルやソファーの角で何度もぶつけてるし(でも、痛くないのか そのままウロウロ)



「えと、えっと… とにかくだ… 落ち着こう」


「は〜… は〜… は〜… 」



大丈夫かな…


全然 落ち着く気配ないんですけど(´-ω-`)ﾊｧ〜…



「とりあえず、もう少し待ってみる？まだ、ズレる範囲だし」


「A、遅れたことないだろうが！」



へ… ？



「毎月 ちゃんと来てただろうが！！」


「遅れるはずない！！」



力説してる…


月のモノの把握半端なし…



「それに、あの後、すぐ来たじゃん、翌日だっけ？」


「うん… 」



来た。いつものように…


もしかして、ゴムが破損？う〜ん…



「太輔、まず 確認した方がいいから、薬局… 」


「まずは！事務所！！報告しなきゃ！！」



え！？



「俺！行ってくる！！」


「ちょ！太輔！？Σ(ﾟдﾟlll)ｴｴｴｴｴｯ！？？」



嘘っ…



出て行っちゃった…



まったく 確認もしてないのに…



「違ったら どうするのよ〜… 」


「も〜… 」



その翌日から 大変なことになる。


確認もしてないのに、太輔は 父親気取り。


お腹に話し出す始末…



「あの、私、薬局に… 」


「ダメだ！！また コロナになったら どうするんだ！！」



うっ…


抗体出来てないのかな？？と思うけど、太輔の熱量は半端ない(余計なことは、言えない)



「いや、でも… 事務所も確認を、って言うし… せめて… 」


「未だに来てないんだから 妊娠してるって！！」



で、でも…



「そんなことより！家事はしなくていいから！！」


「え！！？」



はい！？(＠_＠;)ﾊｧｱｱ！？？



「大事な我が子に何かあったら どうするんだよ！！」


「いや、何もないし… 」



妊娠かどうかも…




嬉しい反面、困ったことに。




もう 誰も太輔の暴走を止められない。




結婚も妊娠も大変なことになった。

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