時・35 ページ35
ダメだな…
ちゃんと目覚まし掛けたのに…
「強いのかな… 」
「Aー、今日 どっか出かけたのかー?」
え…
はっ!!
「いけない!!」
バタバタを走って声の方へ。
「珍しく上着が出てるから… 」
「ご、ごめん、自分で掛ける… 」
手に持ってるハンガーを奪い取ると脱ぎ捨てた服を掛けた。
「で?どこに行ったんだ?」
「えっと… 大家さんの所に… ナスがいっぱい出来たからって言うから… 」
あ、急に走ったから…
眩暈がする…
「もうそんな時期か〜、相変わらず豊作なんだ」
「う、うん… 大豊作」
ゆっくり 深呼吸…
「A?」
「え… ?」
な… 何… ?
「いや、いつまでその中(クローゼット)にいるのかな?って… 」
「あ、そ、そうだよね… ご、ご飯作らなきゃね、あはは… 」
ダメだ…
まだ … 残ってるのか 頭が回らない…
「じゃ、太輔は、ゆっくりしてて。出来たら呼ぶから」
「… ああ、わかった」
太輔は、ポンと私の肩に手を置くと そのまま書斎へと行った。
しばらくすると聞こえ出す 彼の好きな曲。
毎日のルーティンだ。
…
「… 作ろっと」
静かにドアから離れ、キッチンへ。
食器棚の奥から紙袋を出した…
「… 半分に割ってもいいのかな… ?先生に聞い… 」
「A、あのさ… 」
はっ!!
バサッ!!
「ん?どうした?」
「う、ううん!な、んでもない」
慌てて落としたものを拾いエプロンのポケットに突っ込んだ。
ドキドキ…
ドキドキ…
「ど、どうしたの?」
「いや、喉乾いたから… お茶を… 」
お茶…
「わかった、部屋に持って行くね!」
「いや、これくらいは自分で… 」
!!
「いい!!」
「… 」
あ…
「ごめん、その、調理中だし… 刃物持ってて、危ないし」
「え?あ〜… そうだよな、… わかった、じゃあ、頼む」
太輔は、不審に思いつつも再び書斎へと戻って行った。
私は、閉まったドアを見て 小さくため息。
「ごめんね… 」
「嫌な女だね… 」
優しい太輔…
いつまでも 変わらない愛情。
それを、私は 失いたくない。
失いたくはないけど…
でも、きっと失う。
だって…
恐れていたことが現実になりつつあるから。
彼の心の奥底にある想い…
それを知った時、自分の足元がガラガラと崩れ出した。
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亀猫(プロフ) - かよさん» かよさん、おはようございます(*^▽^*) そうですね、結婚させてあげたいですね。いつかは(*^▽^*) 今日からまた物語は進みます。現在進行形な物語になっていきますので楽しみにしててくださいね(*^▽^*) (2021年6月8日 6時) (レス) id: d73310e050 (このIDを非表示/違反報告)
かよ - お久し振りです。色々あって二人が本当にラブラブで良早く結婚させてあげたいですこれからも楽しみしてます。 (2021年6月6日 23時) (レス) id: 6e0b43dc6b (このIDを非表示/違反報告)
亀猫(プロフ) - ちかさん» ちかさん、おはようございます(*^▽^*)「宙の丘」も読んでくれたんですね、ありがとうございます。完結してなくてごめんなさい、浮気者なんです(-_-;) イチャイチャラブラブ書きますので読みに来てくださいね! (2021年5月23日 5時) (レス) id: d73310e050 (このIDを非表示/違反報告)
ちか(プロフ) - 亀猫さん☆いろんな作品すごいです!宙の丘を出てる分読み終わって、こっちに戻ってきました☆スピンオフにまで進んでて\(//∇//)\そしてイチャラブシーンも出るなんて(〃ω〃)楽しみにしてます☆ (2021年5月22日 22時) (レス) id: 444c37e82e (このIDを非表示/違反報告)
亀猫(プロフ) - nagisaさん、ありがとうございます。そうだったんですね。了解です!メッセージの方は見ることができるのかな?今からメッセージの方にパスワードをしますね。待っててくださいね(*^▽^*) (2021年5月17日 23時) (レス) id: d73310e050 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:亀猫 | 作成日時:2021年5月15日 12時