時・28 ページ28
◆ 太輔・side ◆
何かあった時、… ドキッとした。
確かに、Aの言う通りだ。
俺には 何の連絡もないだろう…
「ごめん… その通りだ」
「え… 」
心配するあまり 見落としてた。
己がまだ 彼女にとって 何者でもないってことを。
俺たちは、妻でも夫でもない…
ただの恋人だ。
「A、仲直りしよう… おいで」
「た、太輔… ぅ〜… 」
ぶわっと涙が溢れ、胸に飛び込んできた。
ほっと安堵し、力一杯抱きしめた。
「ごめんな、辛いことを思い出させて」
「うん、帰らなくていい、ここにいて」
Aは、号泣。
俺の胸には、巨大な涙のシミが出来た。
「本当に本当?帰らなくていい?」
「うん、いい。帰らなくて」
疑り深くなってしまった…
それだけ 傷つけてしまったんだ。
「A、籍だけ入れようか」
「え?」
一瞬 驚いた顔をしたが すぐに瞳を伏せ、首を振った。
「どうして?」
「籍を入れたら 帰れって言うんでしょう、だったら 嫌」
そう 思わせたか…
「そうじゃないよ、たださ、連絡がないって言うのは、俺も嫌だなって思ったんだ」
「コロナだけじゃない、何かが起きて 俺が知らないって言うのが嫌だと思ったんだ」
起きてほしくはない。
でも、起きた時 一番に知っていたい。
「籍、入れよ」
「ううん、入れない」
…
「それは、なぜ?」
「太輔を守れなくなるから」
俺を守る?
「太輔だけじゃない、私は、皆も守りたいの」
皆?
あ… まさか…
「入れるのは簡単、紙一枚だから」
「でも、その紙一枚の重みは、相当 重いんだよ」
…
「あなたの立場を 私が一番わかってるつもりです」
「だから 今は、入れません。ごめんなさい」
A…
お前は、俺だけじゃない、皆のことも…
考え想っていたんだな。
なのに 俺は、いつも安易な考えを…
帰れば守れるなんて…
彼女さえ守れればいいわけじゃないんだ。
― 『 彼女の強さを わかるから 』 ―
なんて 強い彼女なんだろうか…
年上の俺が守られていたなんて…
情けない…
本当に 情けない。
俺は、一生 この彼女には 勝てないだろう…
でも、それでいいのかもしれない。
― 『 あなたを支えられる私でいたい 』 ―
うん…
俺も支え守るよ。
君に負けないように。
だから 一緒にいよう、ずっと。
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亀猫(プロフ) - かよさん» かよさん、おはようございます(*^▽^*) そうですね、結婚させてあげたいですね。いつかは(*^▽^*) 今日からまた物語は進みます。現在進行形な物語になっていきますので楽しみにしててくださいね(*^▽^*) (2021年6月8日 6時) (レス) id: d73310e050 (このIDを非表示/違反報告)
かよ - お久し振りです。色々あって二人が本当にラブラブで良早く結婚させてあげたいですこれからも楽しみしてます。 (2021年6月6日 23時) (レス) id: 6e0b43dc6b (このIDを非表示/違反報告)
亀猫(プロフ) - ちかさん» ちかさん、おはようございます(*^▽^*)「宙の丘」も読んでくれたんですね、ありがとうございます。完結してなくてごめんなさい、浮気者なんです(-_-;) イチャイチャラブラブ書きますので読みに来てくださいね! (2021年5月23日 5時) (レス) id: d73310e050 (このIDを非表示/違反報告)
ちか(プロフ) - 亀猫さん☆いろんな作品すごいです!宙の丘を出てる分読み終わって、こっちに戻ってきました☆スピンオフにまで進んでて\(//∇//)\そしてイチャラブシーンも出るなんて(〃ω〃)楽しみにしてます☆ (2021年5月22日 22時) (レス) id: 444c37e82e (このIDを非表示/違反報告)
亀猫(プロフ) - nagisaさん、ありがとうございます。そうだったんですね。了解です!メッセージの方は見ることができるのかな?今からメッセージの方にパスワードをしますね。待っててくださいね(*^▽^*) (2021年5月17日 23時) (レス) id: d73310e050 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:亀猫 | 作成日時:2021年5月15日 12時