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-一途視点-
学校の帰り、急いで本屋に向かった
それは、今日がテニスの王子様の最新巻発売日だから
漫画はあまり読む方では無かったけど、友達に勧めてもらったテニスの王子様にはなぜかハマった
一生懸命何かをやり遂げようとする彼らの姿に惹かれたのかもしれない
漫画を買って交差点の信号が赤から青に変わった瞬間走り出すと、横からの強い衝撃に体が浮いた
早く読みたい一心で走ったのがいけなかったのかしら
赤く染まる視界の端で見えたのは車
女性の悲鳴が聞こえたけど、地面に叩きつけられる衝撃と共に聞こえなくなり意識も遠退いた
次に目を覚ますと、私の部屋だった
一「は?…夢?」
やたらリアルな夢ね、何て思いながらカーテンを開ければ見知らぬ場所
住み慣れた部屋とのギャップに頭がついていかなかった
とりあえずリビングに行くが誰もいない
というか、私が住んでたのは一軒家の筈なのにここはマンションだ
2LDK、親の部屋はない
とにかく何か無いかと見渡せば机の上に一枚の手紙
読んでみれば私が死.んだこと、ここがテニスの王子様の世界だということなど色々書かれていた
信じられないことは多いけど、ここがテニスの王子様の世界だと言うのなら楽しまないわけにはいかない
手紙の最後のページには、私が通う学校の名前と地図
やった、立海!
正直どの学校でもよかったけど、折角なら誰かとお近づきになりたいよね
そして登校日、教室に向かうまでに橘先生と話していると、つい最近同じクラスに転校生が来たばかりとのこと
夜空君という男子で、一人テニス部のマネージャーをしているとか
漫画にはそんな描写無かったけど、私も別の世界から来たんだからそんなこともあるかもと案外すんなり受け入れた
教室で自己紹介をして言われた席に向かっていたけれど、夜空君を見た瞬間に足が止まった
艶やかな黒髪、白い肌、顔を上げたことで見えた少しつり上がった瞳、整った顔立ち
こんなに綺麗な男の子がいるんだ、と思うと同時に自分の物にしたいと思ってしまった
一「見つけた…」
手紙の追記に書かれていた内容を思い出した
私には一つ「補正」という名の特殊能力がついているらしい
それは、たった一人だけ言葉によって支配できるというもの
「見つけた」というのは、その一人を決めたときの合言葉らしい
合言葉を言うときに目が合っていた人は、この瞬間から私の言葉に支配される
絶対、夜空君を私の物にしてみせるわ
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アリア - 黒楼さん» 仕事……確かに忙しいですよね。ちょっとずつ頑張っていきましょう (2018年8月5日 22時) (レス) id: 669a2abbdb (このIDを非表示/違反報告)
黒楼(プロフ) - アリアさん» ちょっと仕事が忙しくなってますね…。でも少しずつ進めてるので、そのうちぅpします! (2018年8月5日 20時) (レス) id: db04630d91 (このIDを非表示/違反報告)
アリア - もしかして最近忙しい……? (2018年8月5日 17時) (レス) id: 669a2abbdb (このIDを非表示/違反報告)
アリア - 黒楼さん» あー、有りかも。一途さん物静かだけど実はヤンデレとかwww (2018年8月3日 16時) (レス) id: 669a2abbdb (このIDを非表示/違反報告)
黒楼(プロフ) - アリアさん» 目が死.んでますよ、それwいや、ヤンデレも有りか…? (2018年8月3日 6時) (レス) id: db04630d91 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:黒楼 | 作成日時:2017年4月11日 13時