虎杖悠仁の幼馴染【呪術廻戦】

漆 ページ9

「おはよう。今の君はどっちなのかな？」


目を覚ました宿儺を取り込んだ少年こと、虎杖悠仁に挨拶と問いを投げかける。


「……アンタ確か…」

「五条悟。呪術高専で一年を担任してる」


寝ぼけ眼の虎杖は呪術…と呟き、椅子に縛りつけられているのにも気付かずに叫んだ。


「A…！先輩…！伏黒は！？」

「他人の心配してる場合じゃないよ、虎杖悠仁」


四方八方にお札が貼ってある部屋の中で、虎杖はそう告げられた。





　”「君の秘匿死刑が決定した」”
　

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遡ること数時間前__



両手を挙げる少年とボロボロのが目に入る。


「今どういう状況？」


五条先生！と驚く伏黒に、見つかった？と言うと隣の少年から驚くような答えが返ってきた。


「ごめん、俺それ食べちゃった」


マジ？本当だ、混じってる。ウケる。
体の異常はないと言う少年に、もしかして…と両面宿儺と代われるかどうかを尋ねた。


「多分できるけど」

「じゃあ10秒だ。10秒経ったら戻っておいで」


「大丈夫、僕 最強だから」


少し躊躇いをみせた虎杖に当たり前のように言い放つ。これ持ってて、と伏黒に紙袋に入った喜久福を渡し、宿儺に代わったであろう少年の攻撃を交わす。そろそろかな。


「おっ 大丈夫だった？」


驚いた。本当に制御できてる。でもちょっとうるせーんだよな、という少年に、それで済んでるのが奇跡だよ、と気絶させた。これで目覚めた時、宿儺に体を奪われていなかったら器の可能性がある。

さてここでクエスチョン。


「彼をどうするべきかな」

「…仮の器だとしても呪術規定に則れば虎杖は処刑対象です。でも死なせたくありません」


あの恵がなんとかしてくださいって私情で言っている。他ならないかわいい生徒の頼みだ。


「任せなさい」


そう言った時、女子生徒が声校舎側から走ってきた。


『悠仁！伏黒くん！大丈夫！？』

「花京院…」

『大丈夫、先輩たちは病院に連れて行った』


伏黒を庇うように五条の前に立つAは、心配そうに虎杖をみた。悠仁は！？と声を荒げるAに、少し気絶してるだけだよ、と答える五条。だが、花京院という苗字が引っかかってしょうがない。まさかね。そんなことがあるわけない。

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