伍 ページ7
どこかも分からない部室に向かって走る。追いかけてくるような足音に、伏黒は走りながら振り返った。
「…っお前!なんでついてきてんだ、いろって言ったよな」
『花京院です。伏黒くん、部室の場所知りませんよね?』
息切れひとつせずに名乗るAに伏黒は狼狽える。
「いやそうだけど危ないからくんなって…
言いかけた瞬間、叫び声が聞こえる。相変わらず気配が無茶苦茶だ。とにかく声がした方向に走る。目の前に呪いが現れ、術式を発動する。
「玉犬」
少し驚いたAに伏黒は疑問を抱いた。こいつ、見えてんのか?見えているからといって危ないことには変わりない。俺から離れんな、と声をかけてあたりを見回し呪霊を探す。
みつけた。廊下の角を曲がって前方の突き当たりに呪いがいる。呪物ごと取り込むつもりか!!クソっ!間に合わねえ!
突然、大きな音がして窓ガラスが割れて目の前の呪いに誰かが飛び蹴りで突っ込んでくる。
『悠仁!』
「虎杖!?」
虎杖は突っ込んだ勢いのまま、呪いから2人を引っ張って抱えた。
「なんでお前まで来るんだと言いたいところだが良くやった」
なんで偉そうなの、と伏黒に聞く虎杖に、なにやってんの!危ないじゃん!とAが怒る。お前の方が先に危ない橋渡ってるんだけどな、と伏黒は心の中で突っ込んだ。
「あっちで呪いバクバク喰ってんのは?」
『それ私も思ってた』
「俺の式神だ、見えてんだな。呪いってのは普通見えねえんだよ。死に際とかこういう特殊な場では別だがな」
「あー確かに俺今まで幽霊とか見たことないしな」
『え、やっぱりそうなんだ。幻覚かなんかかと思ってたな』
「花京院、お前…
______________________________
749人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「呪術廻戦」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
いくら(プロフ) - さらさん» さら様、コメントありがとうございます!そう仰っていただけて嬉しいです…励みになります…!更新再開のために文章を書き直しているため、終わり次第つづきのお話アップしていきますね◎ (11月21日 10時) (レス) id: 9fd3faeaa3 (このIDを非表示/違反報告)
さら - はじめまして!!このお話最高です!!今シーズン1から読ませて貰ってます!!恵くん、推しにはたまりません!!きゅんきゅんです!!続き楽しみにしてます!!更新頑張って下さいね!! (11月21日 0時) (レス) id: f9b4a84be1 (このIDを非表示/違反報告)
いくら(プロフ) - ラブカですこんにちはさん» コメントありがとうございます。正解です◎お分かりいただけて嬉しいです…! (2022年3月3日 3時) (レス) id: 71d8b0023a (このIDを非表示/違反報告)
ラブカですこんにちは - あの映画鑑賞の映画ってもしかしてLEONですか? (2022年2月9日 14時) (レス) @page32 id: cc346bfde8 (このIDを非表示/違反報告)
いくら(プロフ) - 雫様、コメントありがとうございます!オチはまだ未定です!まだまだ続く予定なので、引き続きご覧頂けたら嬉しいです◎ (2021年4月9日 15時) (レス) id: 71d8b0023a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:いくら | 作成日時:2021年3月22日 11時