虎杖悠仁の幼馴染【呪術廻戦】

四拾壱　 ページ45

時が経ってひと月後。

あれから2年の先輩たちや釘崎、伏黒に付き合ってもらって、Aは大分動けるようになっていた。五条や家入、夜蛾にも頼って術の幅も広がった。
特に家入硝子の治療は反転術式のため、Aの術式での治癒に驚いていた。とはいえまだ荒削りで回復促進と応急処置程度の効果しか見込めない。もっと勉強しなきゃと思う反面、私も役に立てるんだ、と少し嬉しくもある。


しかし、今のままでは交流会が不安で仕方なかった。Aの術式は対人戦で使うようなタイプでないものが殆どだ。打撃などの外的ダメージと違って、毒で細胞自体を損傷させてしまう可能性がある。それは反転術式でも治療に時間がかかるらしい。即効性のものとそうでないものの見極め方も難しい。それに対象によって効果も違ってくるため、綿密な呪力操作が必要になってくる。

ただひとつ幸いと言えるのはAには体力があるということだった。元々たくさん寝られる方ではないAは、普段から4、5時間睡眠だった。世間ではショートスリーパーとも言うらしい。日中眠くなることもあるが若さと体力のおかげか、眠気で活動に制限がかかることなく、いつも通りを保てているように感じている。それ故に、他の人よりも多くの時間を色んなことに費やすことができていた。




そしてこのひと月で変わったことといえば、術と戦闘だけではなかった。そう、それはみんなと距離だ。
それは以前の学校生活と同じで理解してる。多くの人が、ひと月あれば完全にというわけではないと思うが、少しずつ気を許していく頃だろう。
　
先日も真希と釘崎とショッピングへ行った。おろしたての釘崎のジャージが穴を開けられたため、一緒に新しいものを買いに行ったのだ。ちなみにAもおそろいで新調した。
この間はパンダに笹の葉あげると、パンダがみんな笹食べると思うなよ、寧ろ俺は嫌いだ！とのこと。カルパスが好きらしいので、今度持っていこうと思う。
狗巻が術式の関係でおにぎりの具しか話せず最初はよく分からなかった言葉も、今はなんとなくだけど理解できる気がしていた。気がするだけだけど。
という感じで先輩たちとも冗談言えるくらいの仲にはなって、任務がないときは一緒にご飯食べたりもしている。






いやー、よかった。みんなと仲良くなれて。















のはずなんだけど、



















なんでこうなった。

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