虎杖悠仁の幼馴染【呪術廻戦】

弍拾参　始まり ページ26

「いますね呪い」

「「『嘘つきー！！』」」


五条と生徒4人は今、六本木の廃ビル前にきていた。
先の原宿とは打って変わって、楽しそうな雰囲気は1ミリも感じない。地方民を弄びやがって！と叫ぶ釘崎を横目に五条が説明する。


「でかい霊園があってさ、廃ビルとのダブルパンチで呪いが発生したってわけ」

「やっぱ墓とかって出やすいの？」

「墓地そのものじゃなくて墓地＝怖いって思う人間の心の問題なんだよ」

『学校も似たような理由だったっけ』


ちょっと待って、そんなことも知らないの？と言う釘崎に2人の入学経緯を軽く説明する。


「飲み込んだぁ！？特級呪物をぉ？？きっしょ！！ありえない！！衛生観念キモすぎ！！無理無理無理」

「んだと？」

「というわけで。今回、君達がどこまでできるか知りたい。ま、実地試験みたいなもんだね。野薔薇、悠仁、2人は建物内の呪いを払ってきてくれ」

「あれ、でも呪いは呪いでしか祓えないんだろ。俺呪術なんて使えねぇよ」

「悠仁はもう半分呪いみたいなもんだからね」


でも呪力の制御は一朝一夕じゃいかないからこれを使いな、と呪具を渡される虎杖。


「あーそれから、宿儺は出しちゃ駄目だよ。Aはとりあえず僕と恵と待機ね」

「やっぱ俺も行きますよ」

『私も行きたい！』


病み上がりなんだから、と伏黒は一蹴される。かくいうAも、君も今からやることがあるから、と言いくるめられた。


『やること？』

「そ。まず君は術式を自覚しないといけない」


五条の六眼は術式を見抜く能力があるが、何故かAのは分からなかった。本人が自覚していない上に、"花京院家"というイレギュラーが重なっているからだろうか。


「実は花京院家の術式について調べたんだよね。僕が立てた仮説は大方合ってると言っていい」


少し違ったけどね、と言って説明する五条の話を2人で聞く。


「毒の術式って言ったけど、結果有毒って感じなんだよね。印を結んで言葉にすることで植物を発生させる。それが毒性の植物の場合、毒を分泌する。ただ詳細は分からない。多分だけど完全な相伝って訳じゃないっぽい。植物にも術師本人との相性があるみたいだからね。
一旦、これが君の術式だという前提で話を進めよう」

______________________________

弍拾肆→←弍拾弍

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す