虎杖悠仁の幼馴染【呪術廻戦】

拾伍 ページ17

急になんの話？花京院家？

ここ数日でいろんなことがあり、まだしっかり整理できてないA頭の中はもうパニックだった。


『私、全く身に覚えがありません』


そうだ、私は関係ない。呪いとは無縁の世界で生きてきたんだ。見えてはいたらしいけど。
そう思って自分自身の境遇について説明する。


物心がついた頃には施設にいたこと。
孤児でありながらも花京院Aと言う名前があったこと。
だけど両親もそれ以外の親族の顔も声も何も知らないということ。



「でも花京院なんて苗字、君と花京院家しか聞いたことがない。そして、なにより君には呪力がある。
こんな偶然あるかな？」

『でも私は本当になにも…』


ちらっと虎杖の方に顔を向けると、よく分かんねえと言う顔をしていた。伏黒も話についていけてない表情。
まあ、確かめればいい話なんだけどね、と続ける五条にどうやって？と尋ねる。


「君の術式と花京院家の術式を照らし合わせればいい」

「『術式？』」

「簡単に言えば呪いを払う力と手段だよ。恵の見たでしょ」

『…あ！あのお犬様？』


そうそうお犬様だよ、と五条が笑う。どうやらあの玉犬と呼ばれたお犬様たちは、伏黒恵の術式というものだった。


『でも私、自分の術式もその花京院家のことも知らないです』

「そこなんだよね。花京院家の術式の詳細は知られていない。花京院家自体、表立って動く家系じゃなかったからね。

でも僕はある仮説を立てた」


そんなことができるのか。さてはこの人すごい人なんじゃ…
そう思ってるのが顔に出ていたらしい。


「最強なんだって」


自分で言ってた、と教えてくれる虎杖。
自分で言うってどうなんだ。そういうのって誰かに言われるもんだよね、とAが返すと、確かにな、と笑った。やっぱり笑ってる方がいい。



「それで、仮説ってなんですか？」

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