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..in..
｢お疲れ｣
｢…ん、悪いな｣
｢たまにはいんじゃない、こういうのも｣
手に持ったグラスを傾けると、薮も小さくジョッキを掲げる。
2人で飯なんて、いつぶりだろうか。
灰皿片手にビールを飲み進める薮はずっと苦虫を噛み潰したような顔ばかり。
｢いい加減やめろよその顔、誘ったのは俺なんだから｣
｢……わりぃな、なんか気ぃ使わせて｣
｢だーかーらー使ってないって｣
俺だって誰かと飲みたい気分だったのは嘘じゃない。だから薮を誘ったんだ。裕翔に光を盗られて傷心中の薮を。
｢……俺だって、変な意地張らずに隣に座ってやればよかったのはわかってんだよ｣
｢……でも裕翔だって光と話したかったんだろうし｣
｢……でも、結局嫉妬して…かっこ悪ぃなぁ俺｣
当の薮は、早々に酔っ払ってグラスの中の氷を鳴らしてはまた情けない顔をする。
｢…ひかる、｣
｢正直でいればいいよ、変にかっこつけなくたってお前はちゃんとかっこいいんだから｣
｢……んン"〜、｣
ひかる、ひかると何度もうわ言のように
完全に酔い潰れてテーブルに突っ伏すそのだらしない顔を横目に残ったグラスを傾ける。
手がかかる。
そう思いながらこんな風に付き合ってしまう俺も大概お節介野郎だけど。
｢…あ〜もしもし、光？｣
．
..hk..
｢でさでさ！｣
｢あはは！｣
相変わらず裕翔の話は面白い。それにとても楽しい。
でも頭の片隅にはずっとやぶがいて、ふとした時に今やぶは何をしているだろうと考えてしまう。
俺は裕翔と飲みに来て、その確認をやぶに取ったけど返ってきたのは｢いいよ｣だけ。そのやぶはいのちゃんと2人で飲みに行ったらしい。
…でも、俺には何も言われてない。
いのちゃんと飲みに行くって何か一言でも言ってくれればいいのに、なんだか隠し事をされてるみたいで
俺だけ、いちいち確認なんかとって、バカみたい。
｢…光くん？｣
｢へっ、なに？｣
｢ごめん、やっぱりやぶくんといたかったよね？｣
｢そんなこと、｣
｢でも、ずっと薮くんのこと考えてるでしょ｣
そう言って笑った裕翔に思わず言葉が詰まる。
光くん分かりやすいからな〜とまた楽しそうに笑う裕翔に申し訳なさが勝つけれど。
ごめんと言おうとして鳴り出した携帯に手元を見ると画面には｢いのちゃん｣の文字。
それなのに、やっぱり頭を過ぎるのはやぶの顔だった。
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ぺす。(プロフ) - うめこさん» ありがとうございます(⑉• •⑉) (2023年3月16日 20時) (
レス) id: 206ade82dd (このIDを非表示/違反報告)
うめこ(プロフ) - ハァ…やっぱ甘々最高です（´-`） (2023年3月14日 12時) (レス) @page44 id: 47eba4f513 (このIDを非表示/違反報告)
や(プロフ) - 更新待ってます。 (2022年2月18日 23時) (レス) id: 5f35425ac6 (このIDを非表示/違反報告)
ぺす。(プロフ) - ボボンデスさん» ありがとうございます、そう言っていただけるととても嬉しいです！やっぱり「面白い」と思っていただけるのが書いている側としては1番嬉しいです(^^ 更新頻度は遅いですが、今後もよろしくお願い致します (2020年3月6日 4時) (レス) id: 8fc2c5dabd (このIDを非表示/違反報告)
ボボンデス - めちゃくちゃ面白いです！！私も健気な知念くんが報われてほしいな、と勝手に思っています。結末がどうであったとしても、続きを楽しみにしております。 (2020年3月3日 23時) (レス) id: c7669e2271 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぺす。
| 作成日時：2017年2月2日 0時
