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様子 ページ18

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 しかし、その考えは一瞬にして消え去った。彼女の様子があまりにも他の人間と異なっていたからである。まず彼女の容姿から話そう。一目見てギョッとしたのは勿論、"首輪"の存在だ。首輪が付いている人間を一度でも見た事があるか?嫌、ないだろう。
 鬼であろうと何だろうと、そんな姿は初めて見る。そして彼女の腕、足首、手の甲。見える範囲の肌にはどこも傷があった。青痣、切り傷、赤く腫れた跡…どれも痛々しいと感じる程の怪我である。腕や鎖骨からしたの下半身には常に包帯で覆われていた。その包帯でさえボロボロだった。
 あとは服装だろう。彼はこの二年間此処に飽きもせず毎日通っている訳だが、毎日彼女の服装は男物の着物だった。黒い着物と紺色の着物、そして袴。たまに黒い羽織りを着ていたが、いつもはこの二着の着回し(ローテーション)である。
 洗濯は自分でしているらしい。この歳頃の女は皆、花柄だの蝶柄だの様々な模様の色々な色物の小綺麗で洒落た着物を着るのが普通であろう。なのに彼女の服装といったら地味で男物で…何と言ったら良いのか、勿体ない感が強かった。
 次に、彼女の性格だ。全く喋らない、話さない、言葉を発しない。それはもう引くレベルで。ここまで物事の意思表示をしない輩がいるのか?と疑いたくなるくらい彼女は無口であった。後は目も合わせない。出来る事は首振りのみ。人形かお前は。
 そして無表情。笑顔、泣き顔、哀愁、立腹───まるで無し。表情筋が心配になるほど、全く動かない。さて、今までの彼女の説明を一通り終えた彼が思うのはただ一つ。

 ─────面白くない。

 鬼である自分に怯える様子も無ければ興味を示している様子でもない。自分が屋敷の彼女の部屋の窓を叩けば窓は開けてくれるものの全く相手にしてくれない。それどころかこの前は"あぁ、まだ居たの?"と言うような目付きをら向けられた。何アイツ殺していい?だが羅刹は彼女の部屋に通う事を決して辞めはしなかった。
 それは何故か?一瞬でも良いから、彼女の表情が変わるのを見てみたかったからだ。もしかしたら今日こそは俺の話に耳を傾けてくれるかもしれない。その気持ち、その感情に名前があるとしたら何だろうか。分からない、知らなくていい。何故なら自分は"鬼"だから。
 それ以上でもそれ以下でない。"鬼"である自分に変わりはない。



表情→←関係



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うぇすとり?ぁー(プロフ) - 大ファンです!完結おめでとうございます!伏線回収も回想シーンも最高でした!自分はアザミちゃんが好きです。 (2021年10月3日 23時) (レス) @page48 id: 9275faa17d (このIDを非表示/違反報告)
ライアミ - めっちゃ泣けたヨ!布団がめちゃくちゃ濡れてんだけど……………ヤバいネ。感動をありがとアル!泣くことや笑うことはストレス発散になるからネ!終わりヨ! (2021年3月28日 1時) (レス) id: 2c479952a6 (このIDを非表示/違反報告)
いくま(プロフ) - 光華さん» コメントありがとうございます。光華さん、いつも自分の作品にコメントしてくださって、本当にありがとうございます!鬼滅作品を思う存分書いた後、すぐに銀魂復帰しますので、約束です! (2021年1月25日 0時) (レス) id: 611a77bbbd (このIDを非表示/違反報告)
光華(プロフ) - 完結おめでとうございます!次も鬼滅ですか!銀魂も鬼滅も好きなので!! 銀魂作品更新応援してます!何時までも待ってますんで、虚無感ゆっくり消化してください (2021年1月24日 18時) (レス) id: a571740452 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:いくま | 作者ホームページ:http  
作成日時:2021年1月18日 20時

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