へいさねみん【不死川実弥】

採点 ページ23

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「…っ、おわ、ったぁ…！」

　 2日目も終了して、周りの生徒達も解散していく。思いっきり伸びをして長時間の戦いに終止符を打った。疲れた、かなり疲れた。
　数学は意外にも手応えがあった。特に苦手としていた数Bの問題も、さねみんと今まで大量に解いてきたおかげか見た事のあるような問題ばかりで取れる問題は取ったと思う。
　家に帰って自己採点をするのが怖い、まではいかなくてひとまず安心した。昨日の分もまとめて今日行おうと思う。
　会場を出て人混みの中を押し切って駅に向かった。理系の人はまだ試験を受けている。文系で理科基礎の私は先に帰宅という訳で2日間さねみんに会う事はなかった。

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　家に到着してアオイにお疲れ様と抱きつかれて、とりあえず今まで我慢していた昼寝をした。
　そして何時間かしていつの間にか日が暮れていて、お母さんが帰って来て3人で夕飯を食べた。夕飯の途中に珍しく仕事が早く終わったお父さんが帰宅して、お疲れ様と言われた。
　自室に戻り、さぁ自己採点を始めようかと思った瞬間、私のスマホに着信音が。

「もしもし、お疲れ様」
『そっちもなァ、お疲れ』

　電話の相手は言わずもがな彼だった。彼の声は少し疲れていて、帰宅してすぐに電話してくれたんだなと感じる。

「今から自己採点しようかなって」
『俺もする、一緒にするかァ』
「やー怖いな」
『今日の数学どうだったんだァ』
「うーん、一応耐えたと思うんだけど」
『なら良かったわァ』

　電話しながら昨日と今日の分の問題を取り出し、机に置いた。

「まず何からする？」
『理科と社会は別だから先済ますかァ？』
「わかった」

　イヤホンをさして通話状態にしたまま、まずは自信ありの世界史から始めた。彼は理系な為地理だけ。代わりに理科が物理と化学の2科目である。

「世界史98、日本史96」
『地理85。相変わらず社会は強いなァ』
「ここで点取らないと後が持たないよ」
『まァ確かに』

　そんな事を話しながら自己採点を進めていく。そして遂に本命の数学。

『よっしゃ、1A95、2B96だわァ』
「化け物か何かかな？」
『Aはどうだったんだァ』
「…1A71、2B…59」
『合計130か、まァお前にしちゃ耐えてる』
「最高得点じゃないけどね…」

　まァ社会で稼いだから良しとしよう、なんて思いながら記録をつける。結果は私よりさねみんのが断然高かったが、センターの圧縮点数が××大学のボーダーに一応私も届いていたからとりあえず一安心した。


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