213 注射痕 ページ13
少年「…やくそく…わすれないでね？」
先生から見えないようにウチの服を引っ張ってそう言う男の子。
『絶対忘れない、明日も来るから待っててね？』
少年「……うん」
…帰りたくない気持ちを振り払うように
その子の小さな体を抱き締めてから、
もう一度おでこにキスをして先生とその病棟を出た
医者「Aちゃん……」
『…なに？』
医者「貴女やっぱりすごい人ね！笑
あの子とあんなに話してるところを見たのはAちゃんが初めて！笑」
『…でも…今まで色んな人があそこに行ったんでしょ？』
そう言いながら、さっきの男の子の悲しそうな表情が頭に浮かぶ…
医者「…あの子の事…知りたい？」
『……もちろん知りたい』
少しでも知って…
助けになってあげたい。
医者「それじゃあ…ちょっと戻ってみましょうか」
『…え？戻ってもいいの？』
またあの子に会えるって思うと嬉しくなった。
…でもそんなの一時の気の緩み。
『…あれって……さっきの子…なの？』
医者「そうだよ」
そこに居たさっきの少年は…
見るに耐えないほど泣き叫んで暴れてる。
でも体はベッドに固定されてて何もできない。
そしてその子の周りには…
彼が恐れていたお医者さん達が居る。
少年「やだあああああっ！！」
細い腕に次々と注射がされていく。
『ねぇ…！何してんの先生！止めようよ！
あの子あんなに泣いて嫌がってるじゃんっ！！』
医者「…あれはただの睡眠薬だから大丈夫よ。
ほら…中を見てごらん？」
睡眠薬だから大丈夫…？
それっておかしくない？
あんなに小さな子供が泣いて嫌がってんのに無理矢理そんな事してさ…
そう思いながら中に目を向けると…
男の子は注射によって体内に入れられた睡眠薬で動かなくなってた。
『…なんであんな事するの？
どうして小さい男の子があんな事されなきゃいけないの？』
医者「…あの子はまだ薬を飲めないの。
だから注射するしか無いのよ。
…とても辛い事だけどね…」
辛い事って分かってて何でやるの？
そんなの考えたって理解できないし
理解したく無い。
医者「…さ、私達もそろそろ帰りましょう？
あの子はもう朝までここを出れないから
私達がここに居たって意味ないからね…」
『………先生、…お願いがある』
医者「……なに？」
今日は帰りたくない
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らん(プロフ) - ルイさん» ルイさんコメ返遅れてすいません！今携帯調子良さげなので今のうちにガンガン投稿してきますね！(*^◯^*) (2017年9月5日 13時) (
レス) id: badf79450e (このIDを非表示/違反報告)
らん(プロフ) - 環奈さん» 環奈ちゃんコメ返遅くなってごめん〜！（；＿；）なんかね、Wi-Fiあんのに開けない時があるの…(･･;) (2017年9月5日 13時) (レス) id: badf79450e (このIDを非表示/違反報告)
ルイ(プロフ) - 占ツクの調子悪かったんですね!次の章楽しみにしてますね〜 (2017年8月30日 18時) (レス) id: 761934f692 (このIDを非表示/違反報告)
環奈 - らんさん» 私も、占ツクの調子悪かったことある！3DSなんだけどね……。完結楽しみにしてるよ♪ (2017年8月30日 14時) (レス) id: 54ba960601 (このIDを非表示/違反報告)
らん(プロフ) - チワワさん» 返信遅くなってすいません！最終回の方では赤葦sideのお話が多くなると思うんですけど、ちゃんと勇人sideのオチも書くのでもう暫くお待ちください！(^^) (2017年8月30日 0時) (レス) id: badf79450e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：らん | 作成日時：2017年8月15日 19時
