59 黒い花びら ページ9
美織「…私、Aさんの分まで京治にアタックします！心苦しいと思いますけど…できたら応援してください…笑」
うん。すごく心苦しい。
『もちろん応援するよ笑』
心の中はカラカラに乾いてる。
【なんで私じゃないの】
って乾いた悲鳴をあげながら。
『次の種目も出なきゃいけないからもう行くね？』
美織「はい！笑」
後ろを向いて来た道を戻る。
さっきまで彼といた場所に戻ったところで
時間は戻らない。
『…好き』
さっき言えなかった言葉を誰もいないこの場所で呟く。
それだけで軽くなった心。
少し…戸惑う心を落ち着かせられた気がした
葵「あ！A居た〜！！
もう早く早く〜！次の障害物競走始まっちゃう！」
『あ、ごめ〜ん笑』
葵が来てくれて良かった。
多分1人だったら…
中々この場を離れられなかった気がする。
『葵、次の障害物競走って普通のやつ？』
葵「うん！超普通！笑
でも最後の障害物はいつも借り物やるから…
もしかしたら好きな人とか出るかもね！笑」
『へぇ笑笑』
葵「…なんか…元気ない？」
葵が心配そうに下から私の顔を見上げる。
『ちょっとコケたとこ痛かっただけ〜笑
でも障害物競走はちゃんと出るから大丈夫！笑』
葵「…そう？無理しないでいいからね？笑」
無理…しないと
平常心でいられない。
私がこうやって赤葦君を想ってる間…
美織ちゃんはただ純粋に恋をしてるんだろう。
…私みたいにささくれた心じゃない、
恋する楽しさに満たされた綺麗な心で。
『無理してないよ〜笑
とりあえず凛ボッチにすると拗ねるから行こ？笑』
葵「……うん！笑」
葵と手を繋いでグラウンドまで走る
凛「おっせーよ！俺ボッチでした！
折角おソロなのに1人だったら意味ねーじゃん！」
葵「でかい図体してる癖に何で心はそんなちっさいの。そんなんだとモテないよ？笑」
凛「…アレだよ…俺ギャップ萌え狙ってるから」
『何言ってんの？笑』
葵「キモ〜笑」
葵と2人で凛を弄ってるその時も
私の心では違う感情が渦を巻く。
【赤葦君を好き】
って純粋に彼を想う感情と
【美織ちゃんを応援するとかありえない】
…って訴える醜い嫉妬心。
その二つは紛れも無い私の感情。
そしてその感情は消えること無く…
黒い花びらを落としながら私の心に蓄積される。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 218人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ハイキュー」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
らん(プロフ) - 紗綾さん» 紗綾さん！まだ読み続けていただけてるだけでも嬉しいのに…本当ありがとうございます！（；＿；）紗綾さんの為にも出来る範囲でガンガン更新させてもらいます！(≧∀≦) (2018年7月2日 10時) (
レス) id: 733e0e4959 (このIDを非表示/違反報告)
らん(プロフ) - 茉優さん» 大変長らくお待たせしてしまってすいません(T ^ T)ですがやっと小説書けるような環境が整いましたので、仕事の隙を見て書き溜めていた分ガンガン更新しますね！！(^ ^) (2018年7月2日 10時) (レス) id: 733e0e4959 (このIDを非表示/違反報告)
紗綾(プロフ) - らんさんの小説がウラツクの中で1番好きです！！いつも応援しています！体調に気を付けて頑張ってください！ (2018年7月2日 7時) (レス) id: d1babcc912 (このIDを非表示/違反報告)
茉優(プロフ) - お久しぶりです！！！また、らんさんの小説読めて本当に嬉しいです！！！ (2018年7月2日 6時) (レス) id: 0df41439fc (このIDを非表示/違反報告)
chika(プロフ) - めっちゃいいですね！更新楽しみにしてます！！！ (2018年2月12日 7時) (レス) id: f969a44ae3 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：らん | 作成日時：2017年9月22日 8時
