7人の極道。…参

●宮田 ページ32

特殊部隊……SATが乗り込み

木須組の組長、

うちの組長、

そして……玉の親父さんを取り囲む。




「逮捕状が出ている。

詳しくは、署で話、聞かせてもらいます。」


それぞれの組長に手錠がかけられる。



「……親父！！！」



玉が親父さんを連れていこうとする刑事を

引き離そうとする。



『……玉ッ……』


そんは玉を制止した。





「……宮田くん。

玉森組は藤ヶ谷組の若頭の案の通りにする。

君と裕太は自由だ。

裕太のこと、よろしく頼むよ。」



親父さんに言われ、

玉は“何のこと？”と言わんばかりに

俺を見つめる。




「それから、裕太。

母さんの葬儀に
参列しなかったわけじゃないんだ。

参列……出来なかったんだ。

……母さんが殺されて直ぐ、

ミツと共に木須組を潰しに行っててな。

予想以上に、
手こずって間に合わなかったんだ。

母さんを殺されて……

すぐに報復しないと……
自分の気が済まなかった。

そのことで、裕太との間に溝が出来てしまっていたことも分かっていた。

あの時、優先しなきゃいけなかったのは……

報復なんかじゃなく、

愛する人を見送ることだった……。

駄目な父親で……すまなかった。」




親父さんの謝罪に……

玉は一筋、涙を流した。

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