7人の極道。…参

●藤ヶ谷 ページ17

『ここか……。』



錆びれたビルの地下にあったバー。

そこの跡地が今の木須組の事務所。



「セン。ご苦労だった。

お前は一先ず家に戻って
ニカと共に組長の警備に専念してくれ。

こっちは任せろ。」



「ご武運を願ってます！」



『……セン。ありがとう。』



千賀にお礼を伝えると、

少しハニカミながら
ペコリと頭を下げてくれた。


「藤ヶ谷さんも、横尾さんも

無事に帰ってきてくださいね。」



横尾と顔を見合わせて、力強く頷いた。





やっぱり……センはいい奴だな。


コイツらのためにも……

そして、何より“自由を望む”玉のためにも。


玉を救いだして、

あの計画を……叶えたいなあ。







北山は銃をポケットから取り出す。


「……よし。時は一刻を争う。

作戦通りに遂行しよう。

無駄な殺しは避けたい。

下っ端どもは
足を狙って動けなくすればいい。

・・・藤ヶ谷、足の調子は？」



『全く問題ない。走れるし痛みもほぼない。

とりあえず、宮田が来るまで

ドンパチすりゃいいだろう。』



「警察に通報される前に終わらせたいな。」





渉の言葉に。



ごもっともだ。と北山と頷いた。

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