7人の極道。

◆北山 ページ35

過保護……。



「恋愛ぐらい自由にさせてやれよ。」



恋愛ぐらい……だと？




『ふざけるなッ！
お前のところは舎弟だからいいだろうが
うちのは、若頭だ！！

組を背負ってく男がそんな下っ端なんかと……
ましてや、縄張りを争ってるとこの下っ端なんかと仲良しこよしできるわけねぇだろ！』



思わず声を荒げてしまい、店内がざわつく。




「……落ち着けよ。

最終的に決めるのは本人達だろうが。

身分がどうこうとか……
お前は若頭の幸せじゃなく、
組の名誉の方が大事なんだろ？

そんなんだから、
お前のとこのお坊っちゃんは
組を継ぎたくねぇんだよ。」




藤ヶ谷の言葉は……

鋭い刃となって、俺の心臓を突き刺した。



正論だと思った・・・・・。



何で……敵でもあるお前に
正論を言われなきゃいけねぇんだよ……。






“あの人”と同じ……言葉を。



何で……お前が言うんだよ。





思い出す……過去のこと。





ズキズキ…っ……









俺は……また同じ過ちを……繰り返しているのか？

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