7人の極道。

●宮田 ページ41

“明日、楽しみにしてるね”



昨晩遅くに、たまから届いたLINE。

返信も出来ないまま

昼から会食へと向かう組長を見送った。


たまに……どんな顔をして、会えばいい？

組長の命令は絶対だ。

命令に背いたら……俺は…どうなる？









「君、一緒に来ないか？」

産まれた時から親もいなくて

孤児院で生活していた俺を
引き取ってくれた組長。

争いを好まない俺は、

抗争でも活躍することがなかったため

昇格もないまま、
長年“舎弟”として生活をしていた。



“アイツ、いまだに舎弟止まりだぜ。”

“弱虫だから仕方ねぇよ。”



周りから
そんな声が聞こえていることも知っていた。




それでも……。

この拳銃を……使うことは……出来ない。




たまは、
お父さんと上手くいってないって言っていた。


お父さん……つまり、玉森組の組長…か…。







「宮田。」


名前を呼ばれ、振り返ると……。

そこにいたのは若頭。



普段、組長は勿論のこと

若頭とも顔を合わせる機会があまりないから

緊張で手汗が滲む。




『……お、お疲れ様です。』




うわぁ……。

やっぱり……かっこいいなあ。

顔、小さっ！






「……宮田。……話は渉から聞いた。

同じ境遇として、お前の本心を問いたい。」






・・・・・同じ……境遇？？？

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