M ページ35
玉の姿を見たとき。
高田さんにもだけど……
自分自身にも殺意が沸いた。
……また俺は愛する人を守れなかった。……
玉はグループを抜けると言い出した。
皆がいろいろな言葉を玉にかけている中で。
皆の言葉をはね除ける玉に……
思わず手が出てしまった。
玉を叩いたことなんて。初めてだった……。
玉は勿論、皆も驚いている。
俺はソファーに座っている玉に
目線を合わせて。
『……何言ってるの？
何で皆の想いを受け入れないの？
……皆、裕太が必要だから言ってるんでしょ？
何で気付けないの？』
今まで発したことはない
強く真剣な口調で玉に話す。
「……としく……『俺、凄く後悔してるんだ。
裕太を手離したこと。
世界で１番大切な裕太のこと。
高田さんに脅されたぐらいで……。
横尾さんにもお叱りを受けたよ……。
……その時に俺、決意したんだ。
もう二度と裕太の手、離すもんかって。
俺だけじゃない……。
みんな……皆、
裕太のことが必要なんだよッ…！』
俺の言葉に裕太の瞳から
涙がポタポタと零れおちる。
『……裕太もでしょ……ッ…？』
俺も涙でぐしゃぐしゃ。
裕太は“うん。うん。”と
声にならない声で何度も頷いた。
……ようやく素直になってくれた。。
「……俺、皆と一緒にいて…いいの…ッ…？」
裕太の言葉に皆、笑顔で頷く。
「さぁて……
俺らの絆、高田に見せてやろうぜ！！」
ガヤさんの言葉に皆がゆっくり頷く。
俺の宝物、傷付けた分、
何倍にもして返してやる………！！
倍返しだッ…！！！
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作者名：いっぽちゃん
| 作成日時：2017年9月22日 9時
