✿大奥に咲く七輪の華✿

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ー現在ー

御所に集まったのは甘味屋で蘭を見た
ミツ・横尾さん・ニカ・千賀。

そして、蘭と手合わせしたガヤと宮田。

『……二人とも大丈夫？』

「俺は大丈夫。宮田は…？」

「俺も大丈夫です！軽い切り傷です！」

心配するガヤを他所に宮田は笑顔で肩をブンブン回す。

二人のやり取りにホッとして笑みをこぼす。




『……これからのことだけど。』

前置きした後で息を吸う。

ピリッとした雰囲気。

皆の視線が俺に集まる。

この大奥を取り仕切る者として。

洗いざらい全て話すと決めた。


『まず、辻斬りの主犯格は俺の異父兄の蘭。
彼をここ大奥に呼び寄せる。俺と二人きりにしてほしい。
そして…俺がこの手で斬る。』

俺の言葉に皆が様々な表情をする。


『蘭の額に大きな傷跡があっただろ？
あれは…俺がつけたんだ。
俺の真剣捌きは宮田やガヤ、
そして…蘭より強い自信がある。』

俺はあの雪の日、男達に襲われた時も
一瞬で手を付けた一人を斬殺した。

蘭を傷つけた時に二度と刀は振るわないと
決めたけど…あの雪の日だけはその誓いを破った。

そして、俺はまたその誓いを破る。

‥‥‥蘭を斬るために。





『‥‥ミツ。俺は蘭を斬るよ。』




俯いていたミツは顔を上げ

一瞬苦しそうな表情をしたが、頷いた。

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