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城下を南に下り、甘味屋の暖簾を潜る。
俺には帰る家がない。
それでも…
『伯母さん、団子届けてきたよ』
母方の親戚に引き取られ大奥に入るまでは
この伯母さんが経営する甘味屋で働いていた。
衣食住、全てを与えてくれた伯母さんには
感謝している。
「あら〜!♡いい男だねえ」
「いつの間にこんな色男雇ったの〜」
「嫁をまだ娶ってないならうちの娘どうだい?」
客の様々な声も適当に躱していく。
俺が自ら大奥に入ることを志願したのは‥‥
5年前、この甘味屋で北山を見たからだった。
当時、城下に降った先代上様の護衛として
上様と数人の護衛と共に
この甘味屋に入ってきたのが北山だった。
隣で美味しそうに団子を食べている上様……
ではなく、
入口で目を見張らしていた北山を見て。
俺は初めて恋をしたのだ。
‥‥北山はそんな俺のことなど覚えていないと思うが。
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いっぽちゃん(プロフ) - みこさん» コメントありがとうございます✿ただいま作成中です···!もう少しお待ちください。 (2023年4月4日 7時) (レス) id: 837c8c98f1 (このIDを非表示/違反報告)
みこ(プロフ) - 続きが気になります。更新待ってます。 (2023年4月3日 21時) (レス) id: 29558d72fa (このIDを非表示/違反報告)
いっぽちゃん(プロフ) - ちびさん» コメントありがとうございます✿創作ものですが辻斬りは実際にあったことらしいので時代物としてあえて入れました。藤北の関係も最後までハラハラさせてしまうと思いますが楽しんで読んでください。よろしくお願いします。 (2023年4月2日 20時) (レス) id: 837c8c98f1 (このIDを非表示/違反報告)
ちび(プロフ) - めっちゃ楽しいです。通知来ると嬉しくて蘭怖いですがあの時代ならそうですよね、ミツと蘭の関係気になるしFKも、どうなるのか気になりますね⚪︎お話楽しいしドキドキします、続楽しみにしてます⚪︎ (2023年4月2日 18時) (レス) @page50 id: ff59837987 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:いっぽちゃん | 作成日時:2023年2月22日 13時