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✿27 ページ29

さっきまで降り続いていた雪は牡丹雪になっていた。

《はぁ、、、はぁ、、、。》

北山も俺も荒い息を繰り返し
ようやく辿り着いた小屋には……
目を疑うような光景が広がっていた。



一人の男が血だらけで横たわっていて

そこには刀を手にした上様。


『‥‥う、上様。』

恐る恐る声をかけ、振り返った上様の着物は
返り血を浴びて真っ赤に染まっていた。

近くには二人の男が足腰立たぬのか、
震えながら座り込んでいた。


「このモノ達が…っ…私を汚した。だから粛清したのだ。」

着物の襟口から見えた痕と
上様の足元から垂れているもの。


‥‥‥血と精の混ざった匂い。

それを見て何をされたか言わなくても分かった。


「まさか上様だったとは知らなかったんだ、、、
許してくれ!!」

「いつも通り物盗りに入ったらそこにいて、
綺麗な顔しとるもんでおなごかと思って…つい、、、」

男達は弁解の言葉をスラスラと述べる。



北山は何も言わず、その男達を斬りつけ首をはねた。

その様子を上様は虚ろな目で見ていた。





それから上様は人が変わったように
傲慢になってしまった。

己に歯向かうものは容赦なく腹を斬らせた。

北山は自分がこの大奥に閉じ込めてしまい、
厳しくしたせいだと自分を追い込み
そんな上様の態度に目を瞑っていた。


俺もまた、上様の悲惨な生い立ちと
拭えぬ過去を知っているから……何も言えなかった。

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いっぽちゃん(プロフ) - ももさん» コメントありがとうございます✿これからも楽しんで読んでいただけるように頑張ります!極道シリーズもいつかまた書き進めたいと思っているので気長にお待ち下さい。 (2023年2月15日 17時) (レス) id: 837c8c98f1 (このIDを非表示/違反報告)
もも(プロフ) - いつもハラハラドキドキしながら 作品を読ませて頂いています。 次の展開がとても楽しみです。 7人の極道も すごく面白くて 小説の中に引き込まれていきます。 こちらも次がどうなるのか 興味津々です。 いつか続きを書いていただけたら とても 嬉しいです。 (2023年2月15日 16時) (レス) id: 199f3d1dfa (このIDを非表示/違反報告)
いっぽちゃん(プロフ) - ちゃんぴーさん» コメントありがとうございます✿極道シリーズも途中まで作成していたのですが盗作されてしまったのでそのままの状態になっています。こちらも内容を編集して前向きに作成していきたいと思っていますので気長に待っていただけると助かります。 (2023年2月10日 11時) (レス) id: 837c8c98f1 (このIDを非表示/違反報告)
ちゃんぴー(プロフ) - 極道の3rdシーズンはどうなりますか…??めちゃくちゃ好きなお話です。こちらの作品が最後になるということは極道の続きはなしと言うことでしょうか…(泣) (2023年2月10日 10時) (レス) id: e518d15445 (このIDを非表示/違反報告)
いっぽちゃん(プロフ) - つーちゃんさん» コメントありがとうございます✿実際の時代物とはかなり相違があると思いますができるだけ近づけるように頑張ります(笑)これからも楽しんで読んでいただけると幸いです。 (2023年1月30日 17時) (レス) id: 837c8c98f1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:いっぽちゃん | 作成日時:2023年1月25日 19時

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