【ツイステッドワンダーランド】【FGO】マスターだった彼女はVillainsの世界へ Ⅱ (ページ31)

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72話ページ31

Noside

「おい、テメェらちょっと来い！」

レオナは近くにいたサバナクロー寮生を呼ぶ

「ハイ、お呼びですか寮長！」

「あ、テメェらマジフト大会前にサバナクローにスパイしにきてた奴らじゃねぇか」

「逃した獲物が自分で帰ってきた！へへへ！」

「ウチの寮生と勝負しろ
勝ったら、泊めさせてやる

たった3日とはいえ、サバナクローにか弱いお荷物を置いとくつもりはねぇんでな」

『………分かりました』

Aの前にニヤニヤと笑うサバナクロー寮生がいた

Aはゆっくりと目を閉じて、意識を集中させる

『……”英霊との道(グランドオーダー)” バーサーカー森長可』

Aの姿は白い鎧、ところどころは血で濡れていた

そして、手には背丈を超える血のついた槍だった

〖マスターは俺の殿様全身全霊を掛けて仕えるのが武士ってもんだろ〗

『〖うぉし！とりあえず手近なやつからぶっ殺して行くとするか！〗』

狂気の笑顔に満ちたAに、サバナクロー寮生はしっぽを脚の間に巻き込む

・・・

暫くして、辺りはサバナクロー寮生の屍で埋め尽くされていた

さすがのAもサバナクロー寮生を傷つけはしないように全て峰打ちで倒したが、それでも寮生達にとっては一時の地獄だった

『〖これで終わりか〜？つまんねぇな〗』

すると、レオナ達の方を向いて人懐っこい笑顔のように笑う

『〖まだ、やるか〜？〗』

Aにとってのこの言葉は『まだ、相手できるか？』だったが、レオナ達にとっては恐怖の言葉に感じた

「いや、いい………認める」

レオナは先程の戦いで見た映像を思い出してしまい、眉間のしわを押さえていた

「…………んじゃ、ジャックくんは余ってる布団をレオナさんの部屋に運んでやって」

「…了解っス」

レオナは屍と化している寮生の傍にいるAを見る

しかし、レオナは一瞬幻覚を見たのかと思った
その理由はAの後ろに赤色の長い髪を後ろで一つで束ねていて槍を持った男がいたからだ

その男のAを見る目は忠誠心溢れる、愛しい者を見る目だった

しかし、レオナか瞬きをするとその男はいなくなっていた

「………なんなんだ」

その呟きは誰にも聞かれることなく、風に流された