継子と地面 ページ28
師範にどう理解してもらおう。と、その事を考えて悶々としていると、御館様から耳を疑う言葉が飛んでくる。
「それに、炭治郎は鬼舞辻と遭遇している。」
「!?」
驚きを隠せなかった。ほかの皆さんも同じらしく、一斉に炭治郎さんの方へ目を向ける。
「そんなまさか…」
「
「こいつが!?」
勢いに圧され、少し仰け反る。
それだけ興味があるのだろう。
「どんな姿だった!?能力は!?場所はどこだ!?」
「きゃっ」
『蜜璃さん、大丈夫ですか…?!』
「戦ったの?」
『へぶっ』
宇髄様に飛ばされたのか、後ろから聞こえてきた彼女の悲鳴に反応し心配の声をかけるも、師範に右手で横に押しのけられ、地面にお世話になってしまう。
「…」
「すみません、冨岡さん…!」
『あ、ありがとうございます…』
結局、二人揃って義勇さんにお世話になってしまった。
申し訳ない…そして感謝。
「まず鬼舞辻の能力を…!」
たった一回。御館様が口に人差し指を当てただけ。
たったそれだけで、皆さんの騒がしさは一瞬にして無になる。
「鬼舞辻はね炭治郎に向けて追っ手を放っているんだよ。」
その理由は口封じかもしれない、それでも御館様はその尻尾を掴み離したくないと。
そして、禰豆子さんにも、鬼舞辻にとって
「わかってくれるかな?」
少しの沈黙。皆さん渋々理解した、というところだろうか。
「わかりません御館様。
人間なら生かしておいてもいいが鬼は駄目です。承知できない」
未だ一人、理解に苦しみ怒りが収まらない方がいた。
不死川様は、そう言って徐ろに刀を抜き、立ち上がる。
そして、その腕に切り傷を作った。
痛そうなその生傷に、思わず顔を顰めてしまう。
「御館様…!証明しますよ!俺が鬼というものの醜さを!!」
「実弥…」
御館様の呟きは、何かを察しているかのように少し、寂しそうだった。
知ってか知らずか、彼はその腕を勢い良く横に…そう。禰豆子さんの入った箱の上に持ってくる。
「オイ鬼!飯の時間だぞ、喰らいつけ!!」
「!!」『! 不死川さ…っ!』
声を掛けるより先に、その赤が箱の上に降り注いだ。
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ぴえんはけつの穴 - ぐええええ…ここで更新とまってるじゃないですかああああ!!!こんなに面白いのに放置するのもったいないですよおおおお!!!だって作者様すっごい文才あるじゃないですか!!!ヘ(゜ο°;)ノ続きが読みたいですうううううう!!!! (10月30日 11時) (レス) @page42 id: ba14ff85c6 (このIDを非表示/違反報告)
麗葉 - 続きが読みたいですぅぅ!!むいくん尊すぎます(*^^*) (7月11日 5時) (レス) @page43 id: 14fd5e9416 (このIDを非表示/違反報告)
さざんか(プロフ) - なん……なんてところでお終わるんだ………ええええええん続きを!!!!お恵みください😭😭😭お気に入り登録して待ってますカラァァァ!!!! (6月3日 10時) (レス) @page43 id: 582aff8f8e (このIDを非表示/違反報告)
マリン - 面白いです!!続き早く読みたいです!!よろしくお願いします!! (2021年1月24日 17時) (レス) id: 7e4844db49 (このIDを非表示/違反報告)
すぺーーーーる(プロフ) - 凛さん» 自分の作品にそう思っていただけていると思うとすごく嬉しいです!キャラの特徴を掴んだ上で、私なりに彼らを表現していきたいと思っていますので、これからも応援して頂けたらと思います!コメントありがとうございます! (2020年10月12日 22時) (レス) id: d7dabbbcbf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:すぺーーーーる@すぺる | 作成日時:2019年10月6日 22時