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たったの、たったの15分だった。それなのに結果は、
134対0
私たちの圧勝だった。
ゼイゼイと息を荒くして呆然とこちらを見ている高校生達に大輝はイライラしたように声をかけた。
「お前ら、全然たいしたことねーじゃん。キセキの世代より上手いとか馬鹿じゃねーの?」
「そんなんでキセキの世代語んないで欲しいっス」
「人を馬鹿に出来るほど上手くないじゃんあんたら〜」
「バスケをしちゃいけない人なんていませんよ」
『アンタらみたいなのがキセキの世代とか言わないでよ!!』
大輝に続いて次々とそう口にする私たちを睨みつけ彼は口を開く。
「お前ら、何者だよ!??」
その質問に顔を見合わせた私たちはお兄ちゃんから順番に自己紹介をした。
「キセキの世代PG、洛山出身の赤司征十郎」
「キセキの世代PF、桐皇の青峰大輝」
「キセキの世代SG、秀徳出身の緑間真太郎」
「キセキの世代SF、海常の黄瀬涼太っス」
「キセキの世代C、陽泉の紫原敦」
「キセキの世代シックスマン、誠凛の黒子テツヤです。」
「誠凛の火神大我」
「秀徳の高尾和成」
全員がそう言うと、キセキの世代を語ってた奴らじゃない子達が騒ぎ出した。
「赤司様!??確かにあの華麗なアンクルブレイクは...」
「DF不可能の点取り屋!??って今NBA選手じゃなかったか!??」
「あの超長距離3Pシュート!!やべぇなまでみちまったよ!!」
「それに、あの!!幻のシックスマン!!」
「今NBAで青峰選手とライバルしてる火神選手!!」
やべぇやべぇとテンションをあげていく彼らに対し、段々と顔が青くなっていく自称キセキの世代。
「んで?お前らほんとにそんなでキセキの世代語ってんの?」
「「す、すみませんしたぁぁー!!」」
大輝の後押しに思い切り後ずさって走り去って行った彼ら。きっとこれで調子に乗ることはないだろう。
「じゃあ、お楽しみのバスケ、始めっか?」
大輝が一件落着とでも言うようにバスケをはじめようと言い出し、皆はグッパーを始めた。
『みんなかっこよかったよ』
私がそう呟いたのは内緒だ。
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作者名:真紘 | 作成日時:2017年9月3日 22時