彼が消えて早5年。今私は...6【降谷零・安室透】

234.side降谷 ページ36

「...そうだな。透流くんと郁流くんとAさんに免じて及第点をとった降谷にはヒントをあげよう。







もし、今まで以上に極秘の調査に関わる為にAさんや透流くん、郁流くんを切り捨てろと言われたら、降谷ならどうする？」








そう問われて言葉に詰まる。少し前の俺ならきっと迷いもせずに切り捨てた。でも、今の俺にそれを即決することはできそうにない。









「...俺は、」








口を開かなくては、と出しかけた言葉に篠崎さんは待ったをかけた。









「待て。別に今無理に答えるような事じゃない。もう着いたしな。ほら、行ってこいエース。」









篠崎さんは、水族館の入り口近くへ車を止めてくれた。急かされてシートベルトを外し、車から出た。扉を閉める前に、お礼をいえば、笑って手をひらひらと振ってくれた。









せめて篠崎さんの車が発進するまでは、とその場から動かずにいると、何故か窓が開いて声をかけられた。









「最後に、1つ上司からのアドバイスだ。






慕ってくれる後輩、部下は大切にしろ。ただ、上に気を許すなよ。アイツらは使えるものはなんでも使う。









俺みたいになりたくなければ、上手く立ち回れ。上の奴らより更に上にパイプを作れ。









お前ならできる。日本警察の膿を一掃してやれ。」







ま、でも取り敢えずはこの案件をしっかりかたつけろよ？じゃあな。









それだけ言った篠崎さんは、俺が聞きたいことがあるのを分かっていたにも関わらず颯爽と車で走り去ってしまった。









アドバイス、という事は必ず俺に役に立つという事だろう。しかし篠崎さんは、取り敢えずこの案件をと言っていた為、ひとまず最後の発言の事はおいておくことにした。









見えなくなった車に、くるりと背を向けて走り出す。









目指すのは観覧車だ。







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降谷さんsideおわったぁあ！！長くなってしまった…




明日、文化祭と後夜祭があるので更新できない可能性大ですm(_ _)m





なので明日あげられなかったら明後日にあげます！！

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