233.side降谷 ページ35
篠崎 翔
俺にゼロ、としての教育を施した人だ。篠崎さんはとても優秀な人物であり、やめてしまった今でも時折名前のあがるほどの実力を持っているのだ。
そんな人が何故こんな所にいて、ましてやタクシーを運転しているのかと頭の中が混乱する俺に、篠崎さんは急かすように声をかけてくる。
「降谷、いいから乗れ。ある程度情報は掴んでるから。車ん中で話そう。」
促されるままに助手席に乗り込めば、篠崎さんは車を走らせ始めた。
「行き先は東都水族館、だろ?」
「そうですが...!」
「まあ、なんで知ってるのかって言われたらちょっと伝が、としか言えないが。」
そう言って伝の先は秘密だ。とウィンクされる。そういう所が変わってなくて、思わず笑ってしまった。
水族館へと向かっている間に篠崎さんに、ずっと思っていた疑問をぶつける。
「篠崎さんは何故、辞職したんですか?」
「何故、か。...降谷は何故だと思う?」
逆にそう問いかけられ、少しの間沈黙する。
「...仕事よりも大切な何かをみつけた、とかですか?」
少し考えたのち、口からこぼれたのはそんな言葉だった。
あの篠崎さんが、仕事がきついなどという理由で辞めることは無いと断言出来る。
だからこそ、と考えそう口にすれば、篠崎さんはふっと笑った。
「まぁ、大体は正解。及第点ってとこかな。...降谷。透流くんと郁流くん、澪ちゃん。そしてAさん。この名前に心当たりがあるよな?」
篠崎さんの口から急に3つ子とAの名前が飛び出し、思わずバッと運転席の方を見てしまった。
「はは、降谷動揺しすぎ。俺が犯罪者だったらどうすんだよ。まぁ違うからいいんだけど。気をつけろよ?後輩。んで、その反応を見るに、やっぱり3つ子は降谷の子供か。あぁ、別に探ったわけじゃないぞ?たまたまタクシーに乗せただけだから。」
そんな顔するな、と笑った篠崎さんはさらに言葉を続けた。
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2806 - 227の一番最初の会話文名前変換がされません。 (2020年5月5日 23時) (レス) id: 9f4a8947a4 (このIDを非表示/違反報告)
空良(プロフ) - 紫乃さん» もしノット生存だった場合は番外編書きますね!!続編もよろしくお願いします!!! (2018年9月15日 21時) (レス) id: f2ba36fa24 (このIDを非表示/違反報告)
空良(プロフ) - 紫乃さん» コメントありがとうございます!!篠崎さんはもっと後に出てくる予定の重要人物かもしれません笑キュラソーに関してはネタバレになるのでノーコメントで笑ただ私も一応どちらのルートも考えているので迷ってます... (2018年9月15日 21時) (レス) id: f2ba36fa24 (このIDを非表示/違反報告)
空良(プロフ) - salomeさん» 了解です!!本編では、ハロは純黒の悪夢後に出てくる予定です!!番外編は書き次第のせます!!リクありがとうございます!! (2018年9月15日 21時) (レス) id: f2ba36fa24 (このIDを非表示/違反報告)
紫乃 - 本編でキュラソーが原作通り死んでしまうのなら、番外編の方でキュラソーの生存ルートで三つ子や少年探偵団と仲良くしているお話が読みたいです...!勿論いつになっても構いませんので...!続編も応援しています!! (2018年9月15日 15時) (レス) id: ac941b5bc4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:空良 | 作成日時:2018年8月15日 21時