防弾のハイテンションボーイ 9

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JUNGKOOK


ソランヒョンが何も言わないのはわざとだった。


あの女優の機嫌が悪くなると撮影が止まって皆に迷惑がかかるから、ヒョンはわざとはっきり断らずにいたらしい。


なんだよそれ･･･


女優の機嫌取りの為にソランヒョンを利用するのかよ。


MG「そんな顔すんな。ソランも納得してる事だから。」


そんな顔って僕は今いったいどんな顔をしているんだろう。


ソランヒョンの方を見ると僕に向かって手をヒラヒラと振っている。


その姿を見て僕は悔しいような悲しいような、なんとも言えない感情が溢れてくる。


『ねぇソラン、デートの話しなんだけど･･･』


「ダ、ダメです！ヒョンはデートなんか行きません！」


ヒョンの腕に絡みつくようにしている姿を見たらいてもたってもいられなくて、つい声をあげてしまった。


「ヒョンは、忙しいんです！僕らとも遊べないほど忙しくて･･･だから女の人とデート行くくらいなら僕がヒョンと出掛けます！」


自分でも何を言ってるんだと思ったけど嘘はついていない･･･と思う。


『･･･は？』


あー、やばい。


絶対に怒らせてしまった。


ヒョンがやっていた事を僕は無駄にしてしまったんだ。


Li「まじかよ･･･弟のデレ期来ちゃった感じ？！聞きました？聞きましたよね？！俺と出掛けたいって！って事でデートは無しで！可愛い弟との愛を深めないと！あー楽しみだな〜次の休みいつかな？来月？再来月？」


嬉しそうに手足をばたつかせてはしゃぐヒョンに女優さんは若干引いている。


『あなた達仲良しなのね･･･いいことだわ。』


Li「はい！ちょー仲良しです！」


僕と無理やり手を繋いでブンブン振り回すヒョン。


あんた子供かよ･･･


Li「俺、今はこうやって弟とかメンバーとかといるのが楽しいんです。彼女作っちゃったら一緒にいる時間減っちゃうんで今はいりません。というか･･･俺、アイドルなんでファンが彼女です♡」


キラリーンみたいな効果音がつきそうなポーズをとるヒョン。


いいんだろうか、これ相手の機嫌悪くなるんじゃ･･･


『あなた本当に面白い子ね(笑)いいわ、可愛い弟くんの為に引いてあげる。』


Li「う〜ん、引かれると追いたくなるな〜なぁんて(笑)残り少ない撮影ですが、画面の中ではヌナをエスコートさせていただきます！」


『うふふ、期待してるわ。』


あれ？悪くない？

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