186：ギャルと初めての共同作業 ページ36
勢いよく飛び出したのは、述べた通り故人だったはずの悠仁である。
今、小学生はこのネタ知らないんだよな。
なんて思いながら、悠仁は全力のおっぱっぴーをやってのけた。
大爆笑、涙、嗚咽、拍手喝采。
間違いない、来いよ！！
だがしかし、現実は非常である。
押しつぶされそうになるほどの強烈な静寂。
悠仁は心の中で叫んだ。
いや全然響いてねぇッッッ！！！
と。
すぐさま助けを求めようと、Aと五条に目を向ける。
「いや〜いい感じに成功したね！」
「皆びっくりして声も出ないか〜！僕達のおかげだね」
いやいや何処がだよ！！
悠仁は突っ込むがすぐに思い出す。
そうだ、この人たちって基本常人の常識とは離れた位置にいるんだよな。
京都校は民族人形に興味を持っていかれているし、思った以上に誰も泣いてくれないし。
｢宿儺の器.....！？どういう事だ...｣
予想外の展開に困惑する悠仁を横に、現れたのは楽巌寺と夜蛾。
楽巌寺は悠仁の姿を前に目を見開いた。
何故、コイツがここに居る。
｢あ、おじいちゃん〜！｣
楽巌寺の姿に気づいたAは、キャピキャピルンルンとした面持ちと表情で彼の前まで駆けて行く。
うふふ、と手を後ろで組み笑うA。
その態度がなんてわざとらしく嫌味ったらしいことか。
｢お久しぶりです〜！前は上層部にブチ切れ電話入れただけなので、え〜っと1年ぶりぐらいですかぁ？私の事覚えてるかなぁ〜？｣
｢その馬鹿にしておる言葉遣いをやめろ。お前が敬語など、気色悪い｣
楽巌寺からは誰が見ても分かる程の嫌悪が溢れていた。
今までにこやかな笑みを浮かべていたAは、彼の言葉を聞いて猫のような狐のような、底知れぬ笑みに表情を変えた。
｢ウケる、馬鹿にしてっからこの言い方なんだよ。まだ認知じゃねーんだ。元気そうだなジジイ｣
Aの言葉に、楽巌寺の表情があからさまに険しいものに変わる。
｢ほらほら2人共〜、喧嘩しないの〜！もー、学生の前だよ〜？｣
軽い物言いで後ろから五条がやってくる。
楽巌寺は五条を睨みつけた。
宿儺の器の件、企てたのはお前か？それとも綺羅の娘か？
いや、両方か？
五条は何も答えない。
変わりに、くくと笑いAの隣に立つ。
｢いやぁ、ビックリして死んじゃったらどうしようかと思ったんですけどね。良かった、僕らの共同作業目に焼き付けてくれて｣
ね、分かったでしょ？
五条はAの肩を抱く。
｢僕達は恋人なんですよ｣
｢糞餓鬼共...ッ｣
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鼻毛太郎(プロフ) - 華花。さん» コメント有難うございます！これでいいのか...？と悩む時期が続いていた中、温かいコメントを頂けて本当に泣くほど感謝してます；；現在5章目を製作中なので、しばしお待ちを…！今後もギャルと呪術を宜しくお願い致します！ (2021年4月21日 11時) (
レス) id: 642d1e8526 (このIDを非表示/違反報告)
華花。(プロフ) - いつも緊張して送れませんでしたが初コメント失礼します！もう作者様は言葉選びから構成まで最高すぎます…素敵な作品を生み出してくれてありがとうございます！ (2021年4月20日 23時) (レス) id: 2bd2296ed7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鼻毛太郎
| 作成日時：2021年3月1日 0時
