057：ギャルと条件 ページ7
悠仁があからさまに顔を顰めると、宿儺はふむと顎を撫で「…今世では違うのか」と呟いた。
宿儺の口振りがなんだか可笑しい。
「＿＿＿＿＿良かったな、A」
宿儺が何処か嬉しそうに呟いた。
悠仁には、一体なんと言ったのか聞こえなかったものの、やっぱり宿儺の様子が可笑しい事だけは分かる。
だがしかし、この男の様子が可笑しい時良い事はあっただろうか。
否、短い付き合いだが無いし、恐らくこの先も一生ない。
何か企んでいるのなら、今すぐに払拭するべきだ。
瞬間、ふと悠仁は先ほどの宿儺の言葉を思い出した。
『本当に死にたいのか、小僧』
彼は間違いなく言ったのだ。
それって＿＿＿＿
「宿儺、”本当に死にたいのか”ってどういう事だ。まるで、まだ死んでないみたいな言い方じゃねーか」
言うと、宿儺はにたりと笑って「漸く気づいたのか、阿呆め」と返した。
なぁにが阿呆だ、気づかなかったら言わないつもりだったのかよ！！
だが、同時にわかったことがある。
つまり、俺は死んでいないのだ。
宿儺はにたりと笑ったまま続けた。
「状況が変わった。近いうちに、面白いものが見れる………それに、出会えるとは思っていなかった」
悠仁はなんの話なんだと頭で描きながら、「俺をどうしたいんだよ」と訝しげに尋ねる。
すると、宿儺は指を二本立てて見せた。
「生き返らせてやる。ただし、二つの条件付きだ」
悠仁は可動域内で首を動かし、宿儺を見上げた。
「一、俺が”契闊”と唱えたら一分間体を明け渡す事。二、この約束を忘れる事」
「駄目だ」
悠仁はきっぱりと述べた。
やはり、宿儺は録でもない事を企んでいる。
「今回の事で、漸く分かった。二度と体は貸さん！大体、お前Aのこと殺そうとしたろ！？好き勝手に殴りやがって、またなんかするつもりじゃねーだろうなぁ！！？」
｢お前も喧しいな。小娘にはもう手は出さん。小娘には、な｣
悠仁は何が言いたいんだと顔を顰める。
宿儺はその顔を汲んでか、厭らしく笑うと｢知りたいか？｣と尋ねてきた。
｢……べ、つに｣
いや、知りたい。
｢お前が条件を呑むのなら考えてやってもいい｣
｢じゃあ、駄目だ！！｣
｢では、その一分間誰も傷付けん事も条件にいれてやろう｣
はぁうざ、と宿儺は付け足しため息を吐いた。
ウザいのはこっちだ。
｢信じられねぇからな！こっちは、Aに手を出さないってのも信じられねぇっていうのに…｣
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鼻毛太郎(プロフ) - Reginaさん» コメントありがとうございます！遊びに来て頂き誠に嬉しいです😭🤍作品の楽しみ方も、書いている側としてはとても嬉しく、本当余すことなく楽しんで頂けてとってもらぶ…… 本編、まだまだ続きますが、是非楽しんでいってください！！ (2月1日 12時) (
レス) id: 642d1e8526 (このIDを非表示/違反報告)
Regina(プロフ) - 高専編から読ませていただいて本編に来ました！内容はもちろんのこと、毎度イメソンが天才すぎてイメソン聞きながら読み返したりしてます！エンディング波のゆくさきで考えていらしたのも物語の深さにマッチする曲だと思うのですごく感動しました！！応援してます！ (2月1日 11時) (レス) @page50 id: c70aaf3a6d (このIDを非表示/違反報告)
鼻毛太郎(プロフ) - 伝説のパンダさん» コメントありがとうございます！！いえいえ、全然大丈夫ですよ！！4本もシリーズがあるので、流石に間違えることもありますよね...私でさえ「これ3だっけ、4だっけ」ってなるので…0の方も読んでいただきとっても嬉しいです！！まだまだ続くので、今後もお楽しみに！ (2021年3月8日 9時) (レス) id: 642d1e8526 (このIDを非表示/違反報告)
伝説のパンダ - 申し訳ありません。４のほうにコメントしたつもりが、なんらかの手違いでこちらにコメントを飛ばしてしまったようです。本当に失礼なことを…次はもう少し興奮が引いたときにコメントします…すみません…。 (2021年3月8日 8時) (レス) id: ec9a309dee (このIDを非表示/違反報告)
伝説のパンダ - もんのすごく面白いです！！！夢小説はめったに読まないので、まぁ暇つぶしに…と思って読み始めたのがこちらの作品で、不覚にも大沼にハマってしまいました…本当に好きです！０のほうのお話、パパ黒大好きなのでそちらも凄く好きです！今後も応援してます！ (2021年3月8日 8時) (レス) id: ec9a309dee (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鼻毛太郎
| 作成日時：2020年12月19日 3時
